内的フィルターとは、外部からインプットした情報を各人の個人史に基づいて処理する内的なフィルターのこと。
名称 | 内的フィルター |
意味 | 各人の個人史に基づく情報処理フィルターのこと |
英語 | Internal Filters |
訳 | Internal=内的な Filters=フィルター、特定の情報を通し他をブロックすること |
内的フィルターとは?
私たちは五感を通して世界を認識し、外部からの情報を内部にインプットしています。(知覚フィルター)内部にインプットされた情報はさらに、これまでの経験や価値観、信念などの個々人によって異なる形でフィルタリングされます。この内部の情報処理に使われるものが内的処理フィルターと呼ばれています。
〈内的フィルター〉とは
私たしはそれぞれ、過去の経験やこれまで学んだこと、決断したことをもとに新しい情報を判断、選択しています。内的処理フィルターとは、各人の個人史に基づく情報処理フィルターのことです。
内的フィルターに含まれるもの
- 独自の経験(フィルター)
- 興味・関心(フィルター)
- 価値観(フィルター)
- 信念/観念(フィルター)
- 言語(フィルター)
- 文化(フィルター)
- 思い込み(フィルター)
内的フィルターは、情報を削除・歪曲・一般化する
私たちは今日あったすべてのことについて考えたり、思い出すわけではありません。その中の重要だと思われることや、感情が揺さぶられたことだけが記憶され、保持されます。内的フィルターは、このように感覚的な体験の情報を〈省略〉〈歪曲〉〈一般化〉する役割があります。
「現実」と思っているものは、現実そのものではない
私たちが世界を知覚するには、まず五感(知覚フィルター)を通して情報を取り入れます。リアルな世界の「一部」として取り込まれた情報は、さらに個々人独自のこれまでの過去の興味/関心、価値観、信念/観念、言語、文化、思い込みなどの内的フィルターにかけられます。
この2重にフィルタリングされたあとの情報を元に、独自の世界モデルを創り上げています。その世界モデルは「現実そのもの」ではなく、現実から取り込んだ情報を2回も独自のフィルターにかけて創り出した「現実と思っている世界」です。つまり、自分が現実と思っているものは、現実そのものではないのです。
関連
内的フィルター分類
- メタプログラム(フィルター)=情報を処理する方法
- 価値(フィルター)=自分にとって価値があると思うもの
- 信念(フィルター)=世界がどのようであるかについての自分の考え
- 記憶(フィルター)=過去の記憶
- 決断(フィルター)=過去に行った決断
*上に行くほど無意識に近いフィルターのため自覚することができません。下に行くほど意識的に行動する、もしくは思い出すことが可能です。
関連キーワード
- コミュニケーションモデル
- 知覚フィルター
- 言語フィルター
- 感覚の鋭敏性
- 五感
- 表象システム
- 内的表象