NLP

NLPの前提 | NLP Presuppositions

【NLPの前提】とは、NLPを活用するにあたり、効果的に結果を出すための考え方の基本を指します。以下は代表的な前提です。

Contents
  1. 地図は領土ではない
  2. 私たちはリソースをすべて持っている
  3. 失敗はなくフィードバックがあるだけ
  4. コミュニケーションの成果は、反応がすべて
  5. 心と身体は、相互に影響を与え合っている
  6. 私たちは常に最善の選択をしている

地図は領土ではない

真実は、事実ではない

実は私たちの頭の中にある「世界/真実と思っていること」は、実際に存在する世界そのものではありません。私たちは世界を自分の五感を使ってでしか認識することはできません。つまり主観的にしか世界を捉えることはできません。世界という「客観的な事実」を認識することはできません。真実(物の見方、捉え方、考え方、感じ方)は人の数だけあります。事実(ファクト)は1つだけです。

私たちは「感覚」を通して世界を認識している

私たちは感覚を通して、外界からの情報をインプットし処理しています。そしてその処理された後の情報を元にそれぞれの「世界モデル」を作っています。人それぞれ感覚の鋭敏性や、優位感覚が異なるため、外界にあるものは同じでもどの情報をどれだけインプットしてそれをどう処理するかも異なります。そのため同じ体験をしたとしても、それによりつくられる世界モデルは人によって異なるのです。なお感覚を研ぎ澄ますように発達させることは、外界からよりよい情報をもたらし、内面ではよりクリアに思考するのに役立ちます。

私たちは「独自の世界モデル」に基づいて行動している

私たちは常に「自分の体験に反応」しているのであって、「現実そのものに対して反応」しているのではありません

「自分の体験」とは個人の経験・信念に基づいて認識し解釈した「独自の世界モデル」のことで、それは人それぞれまったく異なります。そのため同じ場にいても、その出来事をどう捉えるか?どう解釈するかは人によって異なり、同じ言葉を使っていてもまったく異なるイメージを持つことがあったりするのです。

地図に優劣はない

どんな人も、その人にとっての世界モデル(地図)を持っています。他の人よりも優れた地図やより現実的な地図、真実の地図というものはありません

もっとも有効な地図は、柔軟で豊かな選択肢を可能にする

人生において有効な地図とは、柔軟性が高く、豊な選択肢を可能にする地図です。正確な地図でも、客観的な地図でもありません。

私たちはリソースをすべて持っている

成功に必要な「すべてのスキル」を持っている

私たちは人生にポジティブな変化をもたらすために必要なもの(リソース)をすべて持っています。リソースのない人間はいません。ただ、リソースを適切に活用できていないこと、状況に合わせてリソースがうまくマッチさせられていないことはあるでしょう。

必要なのはリソースの「効果的な使い方」を学ぶこと

リソースは「ない」のではなく、「活用できていない」状態があるだけです。あるものをどのように使うか?どのように活性化させるか?どのように組み合わせて新しいリソースを生み出すか?など「ないから得る」ではなく「あるものをどのように活用するか?」に取り組む必要があります。

失敗はなくフィードバックがあるだけ

失敗は、学び成長する機会

出来事を失敗と捉えた時点で、ジャッジをして自らそのプロセスを完了させることになります。失敗や間違い・挫折は、学び成長する機会。出来事をより長期的な視点で捉えると、失敗もそのプロセスの一環となり、その後の選択や行動を方向づけるためのフィードバックの1つになります。

うまく行かないときは、新しいことを試みるとき

今やっていることがうまくいかない場合は、別のことを試すときです。停滞、失敗、うまくいかないなどの状況は、シンプルに「新しいことを試すとき」というフィードバックでしかありません。

学びは実行の中にある

学ぶためには行動する必要があります。

コミュニケーションの成果は、反応がすべて

コミュニケーションの結果は「引き出された反応」

コミュニケーションにどのような意味があったか?どんな結果をもたらしたか?は自分自身の行動によって引き出された「反応」によって知ることができます

変えられるのは自分自身

「反応」があなたが望んだものとは違うこともあるはずです。コミュニケーションにも失敗はなく、反応とフィードバックがあるだけです。

もし望んでいる結果や反応が得られなかったら、自分のコミュニケーション(行動、振る舞い、スタイル、方法、タイミングなど)を変える必要があるということです。なぜなら変えられるのは自分だけだからです。コミュニケーションについて、責任を持つ必要があります。

コミュニケーションには言語と非言語の両方が含まれる

コミュニケーションには、話し言葉や書き言葉だけでなく、ボディランゲージや声のトーンなどの非言語的合図も含まれます。その両方のキャッチボールによって、コミュニケーションが行われます。

心と身体は、相互に影響を与え合っている

1つが変化すればシステム全体に影響が及ぶ

私たちの思考、感情、行動は相互に関連し影響し合っています。どこか1つを変えると、その他に影響が及びます。逆に他方に影響を及ぼさずに一方を変化させることは不可能です。

感情的な反応は、変えることができる

私たちは、思考や行動の変化を通じて、感情的な反応を変えることができます。心を変えるために身体を使う必要があります。身体を変えるために心(思考や感情)を変える必要があります。

内面を変えることで、行動を変えることができる

私たちは、内面の思考プロセスと言語パターンを変えることで、行動に影響を及ぼし変えることができます

無意識が意識のバランスをとっている

無意識は顕在意識に入っていないすべてです。そこには、私たちがバランスを保って生きていくのに必要なすべてのリソースが含まれています

私たちは常に最善の選択をしている

独自の世界モデルから、ベストな選択をしている

私たちは、自分の世界モデルにおいて利用可能と思われるものの中から常に最善・最良と思われるものを選んでいます。例えそれが表面的にはネガティブに見えるような選択だとしても、いかなる選択もその人にとってはその時点でのベストな選択に他なりません。

ただよりよい選択肢を知ることができれば、私たちはそれを手にすることができ、可能性が広がります。選択肢が多ければ多いほど、より自由になれ、より大きな影響力を持つことができます。そのため選択肢が広がる「世界モデル」を持つことが大切になります。

すべての行動には目的がある

私たちの行動は気まぐれなものではありません。常に何かの意図・目的があります。それが「何か」気づいていないことの方が多いかもしれませんが…。

すべての行動にはポジティブな意図がある

もしも表面的にネガティブな行動に見えたとしても、他人から見たら馬鹿げた行動に見えたとしても、行動の背景にはポジティブな意図があります。私たちは価値があり、利益が得られると思うことを達成するために行動しています。ただその意図を自覚していないことの方が多いかもしれません。

行動が、その人自身を表すものではない

行動の背景には意図や目的がありますが、行動自体がその人を表すわけでありません。ポジティブな意図を達成するための、よりよい行動の選択肢があれば人はそれを選びます。しかし自身の意図や、よりよい選択肢を持っていない場合、限られた制約の中で行動を選ばざる終えなくなります。

私たちはいつもパーフェクトに機能している

私たちは誰もが完璧に自分の戦略を実行しています。ただ戦略がうまくデザインされていないことがあったり、それが効果的でないことがあるかもしれません。本当に欲しいものを、より効果的な方法で手にできるように戦略を整え、デザインし直すことは人生において有用です。

豊かになるために選択肢を増やす

本当に欲しいものをより効果的に実現するには選択肢を増やすことです。実現するための柔軟で幅広い行動の選択肢を持つことに注力することが大切です。