生き方に、答えのない時代到来。「生きづらい」とか「これからどうしたらいいんだろう?」不安に感じたり、悩み、迷うことはありませんか?
でも、悩み、戸惑うのはとっても自然なことじゃないでしょうか。だって答えがないんだもん!これまでの「人生ゲーム」のルールと、気づいたら変わっているんだもん!
ただ、答えがないというのは誰にも当てはまるような「たった1つの幸せな生き方」についての答えがないという意味であって、今のあなたにとってのあなただけの「答え」は必ずあるはずです。逆にいうとこれまでの人類の歴史の中で最も!自分にとって幸せな生き方を実現しやすい時代に突入した、とも言えます。
この「時代」の流れは変えられない。そうであれば、その時代を理解して、それを自分の人生に「うまく取り入れて」しまえたらいいと思いません…か?
そのために大切なことは、あなたが不安になったり心配する必要がない部分(というか、考えてもしょうがない部分!)と、あなたが本来取り組むべき部分(あなたの行動によって、変えられる部分。あなたの影響の範囲。)を知ること、です。
過去の常識が通用しない時代到来
今の20代半ば〜40代前半の世代のことをミレニアル世代と言うそうです。この世代の特徴はインターネット・デジタルの台頭と共に成長してきたこと。親世代にはなかったインターネットの爆発的な広がりにより、子ども時代から世界中の情報に簡単に、無料でアクセスし、テクノロジーの急速な進歩を生活に取り込みながら大人になった最初の世代です。また電子メール、携帯電話、SNSの登場によって新しいコミュニケーション手段を駆使し、人との付き合い方も変わっていくその変遷を経験しながら生きてきています。現実世界以外にネット上での世界があることも自然なこととして捉え、情報リテラシーを持ち、ITに親和性を持っています。
このようなテクノロジーの世界的な変化の渦中に生きている私たちには、大きく2つ、過去の延長線上にはない変化が起こっています。
幸せシステムの変化
社会背景により、世代ごとに価値観・ライフスタイル・人生観・仕事観・物事の選択や考え方の傾向は変わります。その中でも私たちが感じている変化の1つは「幸せ/幸福感」についてです。例えばこれまでのがむしゃらに働いて稼ぎ、そのお金で欲しいものを買い消費して、幸せを感じる…このシステムが徐々に変化してきているのを肌で感じているのではないでしょうか。では何を追い求めたらいい?そう、ここが大切なところ。この「自分にとって何が幸せなのか?」を自分で知る必要が出てきたのです。
新しいプレッシャーとストレス
テクノロジーの飛躍的な進化やグローバル化していく時代の中で、時間に追われ、情報に囲まれ、常時オンラインの状態で生きていくことは、過去の時代にはあり得なかった新しい形のプレッシャーとストレスにさらされているという現実をしっかりと理解しておく必要があります。そう、私たちはこれまでの世代の方が生きてきた時代、社会背景、環境とはまったく違う世界を生きているのです。比べる必要もなければ、嘆く必要もありませんが、その条件下でどのようなことが起こっているのかを知り、それらとどう付き合っていくか。自分だけの方法を習得していく必要あります。
共通の背景と、何をしたらいい?を知ろう
あなたが不安に感じたり、どうしようと悩んでいることは、同世代の多くの人も同じように悩み、困っていることなのです。そしてその共通している原因や背景を知ることは、その解決の助けになります。ここから人生設計について、すでに起こりつつある変化(変えられないもの)と、そのためにやるべきこと(自分が取り組めること)について1つ1つご紹介していきます。
人生設計に関する4つの変化
人生100年時代に突入
今人生は100年時代と言われています。これまでは60歳まで働いて、80歳で命を全うするというのが人生設計の定石でした。それが今は100歳。20年も伸びたということはいつまで仕事をするのか?それを含めてどう生きていくのか?人生設計を再検討する必要があるということです。
60代定年の人生設計の崩壊
これまでの80代寿命の人生設計は
- 6歳〜学ぶ@学校
- 20代〜働く@会社 or/& 子育て@家
- 60代〜余暇@家
という3ステージから構成されていました。この3ステージの1サイクルで人生を設計することが可能でしたね。それが100年時代になると…その想定は大きく変わってきます。3ステージを1サイクルではなく、2〜3サイクルにする?それとも1サイクルの間に、余暇の資産を築く?
20〜60代の40年間として想定していた働き方と、20〜80代まで働く必要があると考えた時の60年間の働き方のイメージは…大きく違うのではないでしょうか?もしそうだとしたらどんな働き方を選ぶ?何を学び、仕事に繋げる?家族やパートナーシップはどのような関係性でありたい?どのような家族や仲間を築いていくんだろう?それらを通してどんな人生にしたいのかな?これまで考えていなかったことも、再考していく必要が出てきます。
→人生を、意図的に設計し直す必要が出てきました
ロールモデルがいない
ネット社会の台頭で、2つ大きく変わったことがあります。1つ目が時間感覚が大きく変容しています。2つ目は爆発的な情報量の増加です。これが人生100年時代と相まって私たちの可能性と選択肢を広げてくれたというポジティブな側面と、同時に指針がなければその可能性と選択肢を活かせないだけでなくそれに飲み込まれてしまうというネガティブな側面を連れてきました。
人生は長くなりましたが、24時間常時接続のネット環境によって、その他の時間に関してはタイムスパンがどんどん短くなってきています。過去のロールモデルとなるべき人たちのキャリアの作り方・人生設計、そもそも人生に関する常識や選択基準が、今、そしてこれからに当てはまるとは限らないため、お手本になりません。人生の長期化と、日常生活の中での時間の細切れという新しい状況に対応しなければなりませんが、過去にはお手本が存在しないのです。
→分かりやすいロールモデルが不在であることを認識して、何を、どのようにお手本にしていくか?を考える必要がある
指針がない
また物理的な距離があることや、テクノロジーの制約により、これまで情報獲得にも制限がありました。それがネット環境が整ったことでその制限がなくなり、どこでも自由に、高速で、必要な情報に、誰でもアクセスできるようになりました。それにより新しいライフスタイルの実現が加速しました。その反面、膨大な情報に常に触れられる環境が当たり前になりました。これまでは制約がフィルターとなり、情報を減らす役目を果たしてくれていたため限られた制限の中から選ぶことができました。しかし今、そのフィルター機能はなくなり私たちは情報と選択肢が無限に広がる大海原に放り込まれています。その中から「どのように選べばいいか?」「どこに向かえばいいのか?」各自でその指針を持つ必要がありますが、その指針もその決め方も、教えてくれる人は誰もいません。
→指針を持つことが難しいけれど、指針がなければ難しい〈人生ゲーム〉が始まっています
求めるものが変化
私たちは物質的に恵まれた時代に生きてきました。祖父母世代は戦後でものがない時代でした。1950年代、白黒TV・洗濯機・冷蔵庫は「三種の神器」と呼ばれ当時は豊かな生活の象徴として人々の憧れの対象でした。その後1980年代には「24時間働けますか」というCMが流行したように企業戦士と呼ばれ働きまくるサラリーマンの姿がありました。
アブラハム・マズローという著名な心理学者の方がいます。彼は、私たちはまず食事・睡眠といった〈生理的な欲求〉が満たされると、次は自分自身の〈安全〉を欲する。それが満たされると次は、コミュニティの一員でありたい、その中で愛されたいという〈所属〉の欲求を抱く。その次は仕事や課題の達成感と、それに対する評価〈承認〉を欲する。そしてこれらすべてが満たされた時に初めて、〈自己実現の欲求〉を抱くようになる、ということを示しました。
これを1人の人として、だけではなくもう少し大きな時代という視点から見てみると、「三種の神器」の時代は生理的な欲求を満たし、そして安全に生活することが求められた時代でした。そしてそれが満たされると、今度は会社や組織・社会への所属意識が芽生え、その中で結果を出すことや評価されること=〈承認〉されるためにがむしゃらに働く時代がありました。そして今、これまでとは違う形で〈所属〉の欲求を満たし、さらにそこから社会的に〈承認〉されていることを実感し、それに十分満足したと感じている一部の人は、自分の能力や可能性を存分に活かしたい、そしてそれを実感したいという〈自己実現の欲求〉を抱く人が多くなってきました。そう、自分の能力や可能性を存分に活かす方法を模索していいんです。それを望んで、いいんです。
自分自身を大切にしたい
「物を手に入れる」ことに価値をおいていた時代。それがデフォルトになると、次は目標達成や成果を出すことにより「社会的承認を得る」ことに価値をおいていた時代。そしていま、ゆるやかに〈自分自身を大切にしたい〉という気持ちに価値を置きたいと思う人が増えてきています。
物をたくさん持つことやブランド品を持つことよりも、シンプルに、質が良く&信念とストーリーがあるものに惹かれるということもそうかもしれません。自分の人生は自分で選択したいと考えていることも、他人から評価されることよりも自身の充実感を求めることも、自分自身を大切にしたいという価値観から来るものと言えますね。
→人生における優先順位や、何に充実・満足するかを知ることの重要性が高まっています
ワークライフバランスを重んじ、仕事に面白さを
キャリアを築き、収入も目標を達成しているけれど、満足感や充実感が得られず不安や焦りを感じる人も多いです。でももっと質の高いことができるし、さらに多くのことが実現できるとも確信している。何かが欠けている、何かが違う気がするけどどうしたらいいのかわからない。そんな状態の背景には、仕事に関する思い込みと、自分自身の求めるもの&ありたい姿のミスマッチがあります。
「稼ぎがよく、見栄えがよいけれども激務で時間的&精神的に余裕が持てない仕事」は手放して、「収入は変わり、有名ではないかもしれないけれど興味があり、自分が大切にしていることのために働ける仕事」にシフトする人が以前よりも増えてきています。これも過去の常識と、今の求めるもののギャップに気づき、そのギャップをうまく統合した結果のシフトとして顕著に表われています。
組織や、過去のコミュニティの中での目標達成や結果に意義を見出すのではなく、自らの中に意味や目的を持ち、そのプロセスを楽しみたいと考えるようになっている。それが現在起きている仕事に関するシフトです。人の意識の変化や、何を求めるのかを予測することはできませんが、一部の方は自己実現の欲求ー自分の能力や可能性を思いっきり花開かせ「活かせていると感じたい」という欲求を抱き、そこに向けて動き出しています。
→人生100年時代においてキャリアについてどう考えるか?が人生の質に大きく関わってきます
安定の定義のシフト
これまで「大企業に入れば安泰。」「こうしたらその後は安心。」など…それぞれの人が考える「人生における安定の定義」があったのではないでしょうか。しかし今、その安定・安泰の定義自体が変わりつつあります。
不安定な中にある安定性
インターネットやテクノロジーの発展によって、私たちの「仕事」の領域が変わり始めています。以前は人がやっていたことも、今では機械に代替えされていることが増えそれは今後も加速していくと予想されています。つまりこれまで人間同士で担っていた仕事が、人間&機械やテクノロジーで担うようになるのですね。過去に多くの人が抱いていた「仕事の安定性」は現在その通りではありません。
同じ会社に所属すること、同じ仕事をし続けることが過去の安定の定義だったかもしれませんが、現代の流れが早く、ネットとテクノロジーが発展していっている今の時代の安定の定義は「意識的に変わり続けること」。変わるというのは不安定な状態に飛び込むということでもあります。ただ、この不安定さの中にこそ、これからの時代の安定性があると思わずにはいられません。
→変化し続けることは不安定さと隣り合わせ。けれどそれがもっとも安定性のある人生設計に。
縦型から横型へ!
これまで社会の構造の多くは縦型の構造でした。トップがいて階層があって、その影響力の範囲があり、その上でシステムが組まれていました。それが今は、横方向に、フラットな社会への変化が始まっています。
フラット化していくと誰でも同じように機会や選択肢が持てる、自由範囲が広がるというメリットがある反面、選択に責任を持ち、自らが1つ1つについて意思決定をしていく必要が出てきます。その時に大切なのは、自分自身の〈軸〉を整理しておくことです。自分の軸を把握しておくことで選択、決断をスムーズにし、機会&可能性を享受することができます。
→意思決定権を持てる自由さと、自己責任のバランス感覚を鍛えていく必要が出てきています。
まとめ
これまで見てきたように、私たちはこれまでの常識とは全く異なる、新しい環境・状況・常識の中に生きています。そのため不安になったり、焦ったりすることが起こるのは当然と思いませんか?この時代の流れや、社会の変化、そして人間がそもそも持っている欲求の方向性についていくら悩んでも、どうにもできません。
これらの変えられない事実、流れ、現象を理解した上で、私たち1人1人が考えるべきことと、やるべきことを明確にしてそれについて具体的にアプローチしていく方が効果的です。ここまでのことをまとめると…
人生は、選べる!
これまでご紹介してきたように私たちはたくさんの〈変化の真っ只中〉にいます
- 60代定年の人生設計が崩壊→再設計の必要性が!
- 過去にロールモデルがいない→何を、どのように参考にするか?要検討
- ネット&情報化社会への変化→それらの情報をどう取捨選択&活用するか?〈指針〉を持つことが必要不可欠に。
- 人生における優先順位や自身の価値観・信念を知ることがその実現を左右することに
- 特にその中でもキャリアは、これまで以上に人生の質に大きく関わる要素に
- 変化し続けることこそが、もっとも安全・安定
- 人生における意思決定を全てできる自由さと、自己責任のバランス感覚を鍛えていく必要性あり
面白いほどに、激動の時代に生きているんですね〜!これまでの歴史上、私たちは最も情報を持ち、最も多様な選択肢を持つことができるようになりました。何かを実現する、その可能性は飛躍的に上がりました。
その反面、難しくなっているのは、その多種多様な情報や選択肢を選び取っていくことと、逆に選択肢や情報が多すぎるために起こる実現までの精神的な障害とどう向き合っていくか?です。ただ、それも含めてすべて〈自分で選べる〉ということ。
人生は、選択の連続です。そしてその人生自体をどのようにデザインするか、ついに個人が選べる時代になったのです。
ルートも、選べる
自分が望むことを実現させていくためには、自分だけの軸を明確にして、取捨選択すること。そして決めた道、信じた道を実現させていくために歩き続けることです。それをやり抜く意志と信念&価値観を自ら把握しておく必要があります。
自分で人生設計をし直すことと、その人生を満足感&幸福感のある道のりにしていくことは別物です。幸福感を感じるためには、選んだこと・目指す方向に対してどのようなルートを通りたいか?さえも選ぶことができるということを理解する必要があります。同じ目的地に到着するにも「苦しいもんだ」と思って進むのと、「どうやって楽しく行こうかな?」と考えながら歩むのでは、そのプロセスに大きな違いが出るのは想像しやすいですよね。
物事の変化が早く、情報が日々増えていく世の中で、決めたことが揺らぐことや、不安になることもたくさんあるはずです。しかし、その中でも「変わらない」「自分のペースでやること」など「どんなルートで進んで行きたいのか?」その意図をしっかりと決めておくことも忘れずに!
必要なことはたった1つ:自分を知ろう
答えのない時代に、自分だけの答えを見つけてそれをHappyに実現させていくために必要なことはそれは〈自分を知ること〉です。
- 何を望み、何を望まないのか。
- 何を必要とし、何は不要なのか。
- どんな時にどんなことを考え、どんな反応をするのか?
それは考え方、行動のクセ、好き/嫌いなど、過去・現在・未来を含めた自分についてのありとあらゆる情報です。自分自身についての知識、情報があなたの人生設計の何より重要なピースです。それらをタイミングに合わせて組み合わせ、状況にフィットさせるように自由自在に変容させていくこと。それが誰にも当てはまる答えのない時代の、自分らしい人生の生き抜き方になってきています。