コーチング

コーチングってなに?

what is coaching?

コーチングってなに?

「最近、耳にしたけど…」
「聞いたことはあるけど…よく分からない。」
「え?スポーツのコーチのこと?」

この記事ではそんな〈コーチングってなに?〉という疑問について、まず知っておくと理解しやすい

  1. 意味
  2. 成り立ち
  3. 活用方法
  4. コーチングの選び方

この4点についての概要をお届けします!

コーチングとは?

コーチングとは、継続的な関係性の中で、質問や対話を通じて気づきと自主的な行動を促すことにより、その人の才能を引き出したり学習を支援する方法の1つです。

名称コーチング
意味1.運動・勉強・技術などの指導をすること
2.自分で考えて行動する能力を、コーチと呼ばれる相談役との対話の中から引き出す自己改善技術。1990年代に米国で社員育成技法として始まる。(小学館/デジタル大辞泉より)
英語Coaching
英訳The process by which someone is coached or tutored; instruction (Weblio英和辞典
誰かに導かれたり指導、指示されるプロセスのこと
語源人を出発点から目的地まで、より快適に、より短時間で連れていく手段・乗り物(馬車=Coach)のこと。

コーチングの成り立ち

コーチングは、誕生してまだ60年ほど、日本に入ってからは20年ほどのまだまだ若い概念ですが、現在は多種多様な業界・分野で活用されています。そのため「コーチング」という言葉はさまざまな意味を含んでいるのが現状ですが、その背景(成り立ちと歴史)を少し知っておくと「なるほどな〜!」とご自身の経験にリンクする部分が出てくると思います。その背景を4点ご紹介します。

コーチとは目的地まで連れていってくれる乗り物

コーチングの語源は、人を出発点から目的地まで、より快適に、より短時間で連れていく手段・乗り物(馬車=Coach)から来ています。

東洋哲学と西洋哲学の融合から始まった

コーチングは1960年代のアメリカからはじまりの兆しが見られますが、そこでポイントになるのは、当時の研究者たちが注目したのが東洋哲学とその実践で、コーチングは西洋哲学と東洋哲学の融合から始まった人の能力開発手法である、と言う点です。

西洋哲学的な思考重視の視点だけでなく、人をホリスティック(全体性)にみる視点や精神・心といった東洋哲学思想とその実践も参照し、それらを融合させてコーチング手法が開発されてきています。

原因の追求から、より良いことへの探究に移行した

もう1つ大切なコーチングに関わる転換点は1970年代に起こった人間性心理学という新しい心理学の始まりです。それまでの心理学は病理研究(病気の研究)とその原因に重きが置かれていたと言われています。それがこの時代から「自己実現」などの人間の肯定的な側面に焦点を当てる研究が始まりました。コーチングが始まったのもまさにこの時期からなのです。

現在のコーチング

現在、コーチングはアメリカ・ヨーロッパでは大学でも授業が行われいて、人気を博しています。(イエール、ハーバードなどでは幸福学やコーチングの授業が行われています)また経験&実践をもとに始まり、広まってきたコーチングも、現在は根拠に基づいた研究が進められておりハーバードメディカルスクールでもサイエンス・コーチングとして研究が進められています。日本でも2000年頃にこの概念が入ってきてから企業に導入され、最近では個人の自己実現のためのコーチングニーズが高まってきています。

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コーチングの3つの使われ方

コーチングという言葉には3つの性質(意味)があります。

  1. コーチングを行うときの関係性を表す名称として
  2. コーチング種類の名称として(目的を表す)
  3. コーチング手法の名称として(アプローチ方法を表す)

この大まかに3つに分類ができることを知っておくと、コーチング理解がカンタンになります。

⑴ 関係性を表す

コーチングをどのような形でやるのか?という関係性を表すものもあります。具体的には

  • パーソナルコーチング=クライアント個人(1人)のコーチング
  • グループコーチング=参加者が複数人で行われるコーチング

などがこれに当てはまります。

⑵ 目的を表す

「何を目的としているコーチングなのか?」ということを表現しているものもあります。
具体的には

  • エグゼクティブコーチング=経営者のためのコーチング
  • スポーツコーチング=スポーツ技術向上や試合で勝つのためのコーチング
  • ストレスコーチング=ストレスに対処するためのコーチング
  • 企業コーチング=企業内で行われるコーチング
  • ライフコーチング=よりよい人生、自己実現のためのコーチング etc…

のように。コーチングの前に「○○コーチング」というように〈目的〉が入ることでそれが何のためのものなのか?を知ることができます。

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⑶ アプローチ手法を表す

コーチングはその成り立ちから、これまでの実践者の方々が独自に手法を開発して発展してきました。そのため同じコーチングでも、どんな哲学を元にどのようにアプローチするか?が少しずつ異なります。そのアプローチ手法を表現しているものもあります。具体的には

  • 〈NLPコーチング〉はNLPというセラピー&カウンセリングの技術を元にしたコーチング手法です
  • 〈ポジティブ心理学コーチング〉はポジティブ心理学という学問をベースにしたコーチング手法です

これは目的を意味しているわけではなく、NLPという体系的な知識や手法を使ってその人の才能を引き出したり学習を支援する、という意味です。

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https://ainess-library.com/2160/

コーチングの選び方

効果的なコーチングとは?

効果的なコーチングは、自分自身についての「気づき」と「発見」を促し、その結果自然と行動が促進され、1人で進むよりもスムーズに効果的にアウトカムを実現させるものです。

コーチング体験を左右する3つの要素

コーチングは、3つの要素の組み合わせによってその体験の質が大きく変わります。

  1. 何を目的に
  2. どのような関係性で(パーソナル?グループ?)
  3. 誰とやるか?(誰をコーチに選ぶか?)

コーチングのいいところは「何に悩んでいるのかわからない」という時に威力を発揮するところです。なぜならコーチングは「答えはその人の中に」という考え方のもと、その人の中にあるものを引き出すという対話形式だからです。

自分が「何に」悩んでいるのかが分かればその課題は8割解決したも同然です。人は「何に悩んでいるのか?」その本質を自分1人では掴むことが難しいから悩んだり、長引いたりするのです。そのため悩みを言語化するためにコーチングを活用するというものとても有効です。その際の選び方についてカンタンにご紹介します。

⑴ 目的

「何を目的にするか」というのは、何について悩んでいるのか?困っているのか?希望は何か?大まかな方向性があれば大丈夫です。「こんなことをどうにかしたい」ということがあれば大丈夫です。「仕事について考えたい」のか、人生全般について「漠然とした不安がある」など。

⑵ 関係性

パーソナルがいいか、グループがいいか。これも悩みの内容や、ご自身がどの状況がもっとも話しやすいかによって、選べばOKです。

  • 大人数の方がいろんな話が聞けて参考になりそう、とか
  • こじんまりと話せた方がリラックスできる、など

⑶ 誰とやるか

ここが一番のポイントです。グループだとセミナー、スクール、レッスンなどその形も多岐に渡ります。個人だと、コーチングのマッチングサービスか、個々人のサービスサイトで探す、もしくは紹介してもらうという方法になります。

コーチング資格は国家資格ではありません。また数日から数週間で資格を取得することも、その時点でコーチと名乗ることも可能です。そのためコーチング実績、その人の経歴、どんなコーチングスタイルか?をある程度知り、その上で実際に会って話してみることが大切になってきます。

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まとめ

コーチングってなに?ということについて概要をお伝えしてきました。

  • コーチングは「スキル」とも
  • コーチングは「関係性」とも
  • コーチングは1人では体験する以上のことを、体験するその「プロセス」とも言えます

いろんな側面があるのです。いろんな活用方法があるのです。

上手に取り込んで、よりよい人生にしていく〈ツール〉として使っていけるといいですね。