ミラーニューロンとは、他者の行動を観察することで活発に活動する特殊な神経細胞のこと。他者の行動や動作を理解し模倣する際に重要な役割を果たしていると考えられています。
名称 | ミラーニューロン |
意味 | 他者の行動を観察することで活発に活動する特殊な神経細胞のこと |
英語 | Mirror Neuron |
訳 | Mirror=鏡、Neuron=神経細胞 |
ミラーニューロンとは?
〈他者の行動を見ている〉だけでも、〈自分がその行動をしている〉ように活性化する脳の神経細胞のこと。他人の行動だとしても、自分がやっているという錯覚を引き起こします。「鏡のように他者の行為を映す」ことからミラーニューロンと名付けられ、学習・模倣・コミュニケーションのみならず、情動の伝播・共有の鍵として注目を集めています。
意図と感情を共有することにより、他者の行動を理解することが可能になります。
意図を共有する
このミラーニューロンの活動によって、感情は他人にカンタンに伝染させることができるといいます。相手の感情を素早くキャッチし、それに同調できる能力は、人間関係においてとても大切です。ミラーニューロンはこの働きを自動的にやってくれることに特化していると言われています。まさに「ミラー/鏡」。これは仕組みを理解していなくても自動的に起こっています。
感情を共有する
ミラーニューロンの活動によって、観察している人の感情を、自分も持つ可能性があります。それは個人的・対面のやり取りに限らず、集団や1対多・オンラインでのやり取りも同じです。つまりは発信者やその場が持つ感情を、参加者や受信者はそのまま写し鏡のように持つ可能性があるということです。
- 不安を持っているグループとオンラインでやりとりをすると同じ感情を感じやすくなる
- ポジティブなグループと交流することでよりポジティブに感じる
- 明るい人と会うと、元気になる
*怒り、焦り、不安などの否定的な感情は、肯定的な感情よりもカンタンに伝播し伝わると言われています。そのため、何に繋がり、何を見るか、どんな情報を受け取るか、誰といるか=どんな感情や気分の伝播を受け取りたいか?ということ。これらをしっかりと選び取ることが重要です。
ミラーニューロンのはじまり
1996年 イタリアの神経生理学者ジャコモ・リゾラッティらによって発見