自分らしい人生づくりに取り組む上で、問題解決にも、自己実現にもイメージ力は欠かせません。イメージする力を持っていない人はいませんが、うまく活用できていないことや、能力を発展させる余地がある場合があるなど個人差があります。イメージする力はトレーニングや練習によって発展させることが可能です。
- 楽に「なりたい自分」になりたい
- 目標をスムーズに実現させたい
- 起こりうる問題や課題に、安心して対処できるようになりたい
- 未知の挑戦が怖くて、なかなか行動に移せない
- イマジネーション能力を身につけたい・鍛えたい
イメージ力とは?
イメージする力は想像力とも言い換えることができ、何かを思い浮かべたり、想像する力のことです。
想像力の種類
五感それぞれを使った想像力が含まれます。
- 視覚的イメージ力:具体的な絵や映像のイメージを作り出す
- 聴覚的イメージ力:具体的な音や、声を想像すること
- 触覚的イメージ力:具体的な身体の感覚、触覚を想像すること
- (味覚的イメージ力:具体的な味を想像すること)
- (嗅覚的イメージ力:具体的な香りを想像すること)
想像力の活用
- クリエイティブな活動
- 問題解決
- 目標達成
- 自己実現
- 自己改善
イメージ力の鍛え方
想像力を鍛える方法を、総称してイメージトレーニングと言います。
脳内で状況を想像しながら、パフォーマンス向上、能力向上、セルフイメージ向上など目的に合わせてトレーニングをすることで想像力を鍛えることができます。イメージするだけでも、実際に「見ている」のと同じ視覚野が活性化します。
イメージトレーニングの仕組み
脳は、実際に運動するときも、身体を動かさずにイメージするだけのときも、同じ神経回路を使っています。そのため脳と身体の連携をよりよくするためには、身体を動かすだけでなく、イメージトレーニングを使って向上させることができます。
イメージトレーニングの基本
実現したい未来や、身につけたい行動、習得したい能力をイメージし、五感を使ってその状況を想像(脳内で再現する)します。
例えばプレゼンテーションの場合。当日の状況を思い描き、うまくいっていったときの景色(視覚)、聞こえる音や声(聴覚)、その時の感覚や感情(身体感覚)、香り(嗅覚)をイメージします。五感による描写は、鮮明であればあるほど効果的です。
イメージトレーニングは、実際の練習(身体的な動きを伴う行動)と一緒に取り組むことでより効率的に成果を出すことができます。
イメージトレーニングの3種類
イメージトレーニングも、目的に合わせてさまざまな方法があります。ここでは代表的な3つを挙げます。
- 行動力の向上(メンタル・リハーサル)
- 思考能力の向上(メンタル・リハーサル)
- 自己実現とセルフイメージの構築(フューチャー・ペーシング)
⑴ 行動力の向上(メンタル・リハーサル)
メンタル・リハーサルとは?
自分のパフォーマンス(行動)向上のために「具体的な行動や振る舞いをイメージする」ことをメンタル・リハーサルと言います。
活用場面
- プレゼン発表のために本番さながらに練習する
- スポーツをする前に本番をイメージしてトレーニングをする
- あたかも実際に過ごしているかのように、1日の流れ(予定)をイメージする
理想的なイメージに基づいて、実際に身体を動かしながら練習をすることで、パフォーマンスを存分に発揮できる状態を身体、感覚に覚えさせます。これをすることで本番でも最高の状態でパフォーマンスできるメンタル&フィジカルの状態を作り上げることができます。
やり方
実際の行動や振る舞いをイメージしながら、身体も動かして練習をすること
⑵ 思考能力の向上(メンタル・リハーサル)
特定のスキルや技術(思考能力)の向上のために、「脳内でその一連の思考プロセスをイメージする」こともメンタル・リハーサルと言います。
活用場面
- 打ち合わせでの応答やり取りの想定をする
- 起こりうる状況や課題に対して、どのように対処していくかの一連のプロセスをイメージする
物事にどのように対処すべきかの思考プロセスを、事前に準備しておきます。この種類のリハーサルをしておくことで、実際の現場でより冷静に対処できるとともに、より多くの効果的な選択肢を持つことができるとともに、状況に対して落ち着いて選ぶ心の余裕を持つことができます。
やり方
不安や起こりうる可能性を洗い出し、それに対して1つ1つ自分の答えを用意していきます。また他者とのコミュニケーションや、一連のプロセスについてリハーサルする場合は、時系列に落とし込みます。実際には動作を行わなくても、脳内で一連のプロセスをイメージすることで思考能力を高め本番に備えることができます。
⑶ セルフイメージの構築(フューチャー・ペーシング)
フューチャー・ペーシングとは?
フューチャー・ペーシングとは「未来にペースを合わせる」という意味です。「もしも、こんな状態になったとしたら、どうだろう?」とより良い未来を想像することを通して、望ましい未来の方にペースを合わせることで変化を加速させる効果があります。
活用場面
- 望ましい未来や将来設計のための積極的イマジネーション
- 自分にとってのありたい姿のビジュアライズ
- コーチングでの目標設定
やり方
「もしもこうなったら、どうだろうか?」「こんな未来が実現したらいいな」そう想像することはすべてフューチャー・ペーシングです。未来を想像することによって、そちらに自動的に向かうようになります。そのため不安や焦りを考えれば考えるほど、そちらの未来に自動的にペーシングされます。より良い未来について想像すればするほど、そちらの望ましい未来へのペーシングの力が強くなります。その仕組みは同じです。「何を想像するか?」「その回数や時間が長いのはどちらか?」によってセルフイメージが大きく変化します。