人の性格を5つの特性に分類して理解しようとする心理学の理論。心理学やカウンセリング、職場での人材評価などで応用されています。
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ビッグ・ファイブ理論における5つの特性
外向性(Extraversion)
- 社交的であるか、社会性や活発さ、外界への興味関心の度合いを表します。
- 高い人:社交的、活発、エネルギッシュで人との交流を好む。
- 低い人:内向的で、静かな環境を好み、一人でいる時間を大切にする。
協調性(Agreeableness)
- 他人への思いやりや強調性、共感力を示します。
- 高い人:親切、共感的、信頼されやすく、他人と良い関係を築こうとする。
- 低い人:自己中心的、対立的、競争心が強く、他人と距離を置くことが多い。
誠実性(Conscientiousness)
- 自己管理能力や責任感、目標に向かう計画性を指します。
- 高い人:自己規律があり、組織的、責任感が強く、目標に対して集中している。
- 低い人:計画性に欠け、衝動的、細かいところに気を配らない傾向がある。
神経症的傾向(Neuroticism)
- 感情の安定性や不安、ストレスへの耐性など情緒の安定性を指します。
- 高い人:不安、ストレス、感情的な揺れが多く、心配しやすい。
- 低い人:感情が安定しており、冷静でストレスに対して強い。
開放性(Openness)
- 新しい経験や知識に対する好奇心や柔軟さ、開放性を表します。
- 高い人:創造的、知的好奇心が強く、新しい考えや芸術に対して開かれている。
- 低い人:伝統的な価値観を重視し、変化を避ける傾向がある。
ビッグ・ファイブ理論の特徴
- 人の性格は、この5つの特性の量的な違いとして考えられ、個人はそれぞれの特性のどの位置にあるかで評価されます。(それぞれの特性の名称や定義には研究者によって多少の違いがあると言われています。)
- ビッグ・ファイブ理論は言語や文化圏を超え、多くの人に当てはまると考えられていますが「性格をあらわす基本的な特性がなぜ5個なのか?」などの点について現在のところよくわかっていません。
- 特定の特性が良い・悪いということはなく、状況や役割に応じて異なる強みや弱みがあるとされます。