自己実現とは、元は心理学用語で、自らの能力・強み・可能性を存分に発揮した創造的な活動を通じて、自分らしい生き方をしている状態を意味します。
名称 | 自己実現 |
意味 | 自らの能力・強み・可能性を存分に発揮した創造的な活動を通じて、自分らしい生き方をしている状態のこと |
英語 | Self Realization |
訳 | Self=自分の、自己の Realization=実現 |
自己実現とは?
自己実現とは、元々は心理学用語で
- 潜在的な能力や可能性を最大限に開発し、発揮すること
- ありのままの自分でいること
この2つを実現することを、自己実現と言います。私たち人間が、人生において変化・成長していく際に経験するプロセスの1段階であるとされています。
アブラハム・マズローの自己実現理論
「自己実現」という概念が確立された背景に、アメリカの心理学者アブラハム・マズローという人物がいます。彼は自己実現を「自分の能力や可能性を最大限活かして実現し、本来あるべき自分になること」とし、自己実現までのプロセスも提唱しました。
それが「自己実現理論」です。自己実現理論とは、私たちにが自己実現にたどり着くまでには4つの欲求があり、それを段階的に満たしていく必要があるというものです。マズローの唱える自己実現までに人間が満たしたいと思う欲求の過程を表したものです。
- 生理的欲求:生きていくための欲求→健康に生活ができている
- 安全欲求:安心して生きていくための欲求→経済的に安定した状態にいられる
- 社会的欲求:社会から認められたいという欲求→コミュニティや組織の一員であるという安心感がある
- 承認欲求:承認されたいという欲求→他人から認められ、自分自身でも自分の価値を認められている状態
- 自己実現欲求:自分の能力や可能性を最大限に活かして達成し、本来あるべき自分になりたいという欲求→自分らしく生きている
自己実現という概念の成り立ち
ゲシュタルト心理学者&脳病理学者であったクルト・ゴルトシュタインが提唱した人間の能力を起点とし、後にアメリカの臨床心理学者カール・ロジャーズがそれを概念化し「自己実現」と表現したのがはじまりと言われています。
自己実現については、さまざまな心理学者や哲学者によって定義が提唱されました。その中でも特に後世に多大な影響を及ぼしたのがアメリカの心理学者アブラハム・マズロー(20世紀後半の心理学における権威)のものです。欲求段階説、自己実現理論などと呼ばれ、現代も教育やビジネス分野で多く引用・応用されています。