バックキャスティングは、「未来」を設定し、その実現のために「現在」何をすべきかを考える思考法のこと。問題解決、アウトカム実現のための方法論の1つ。
名称 | バックキャスティング |
意味 | 「未来」を設定し、その実現のために「現在」何をすべきかを考える思考法のこと。 |
英語 | Backcasting |
Contents
バックキャスティングとは?
未来像を先に描き「それを実現するためにはどうするか?」というように、「未来」から「現在」すべきことを考える思考法です。「実現したい未来は、どのように達成されるか」を考えます。
バックキャスティング思考の反対としてフォアキャスティング思考(現在を起点として未来を決定していく手法)があります。ともに問題解決、アウトカム実現のための方法論で、悩みや課題に対して、どちらが有効かはケースバイケースで使い分ける必要があります。
バックキャスティングの方法
- 望ましい未来像を描く
- 未来像を実現するための道筋を、未来→現在の順に落とし込んでいく
- 課題や必要な取り組みを明確にし洗い出す
- 時間軸に沿ってシナリオを作成する
- 実行する
ポイント
- 現在(の状況)を前提とすることなく、望ましい未来を定義します
バックキャスティングの活用
バックキャスティング思考は、現状を前提とせず「未来のあるべき姿」を起点にするため、自由でクリエイティブな発想が生まれやすく、新しいアイディアや考えてもみなかった選択肢が生まれやすいというメリットがあります。
バックキャスティングが有効なとき
- 現在の延長線上ではない未来を実現させたいとき
- 劇的な変化が必要な問題や課題があるとき
- 中長期的(10年〜)のビジョンや方向性を描きたいとき
- 長期的視点での、大きな変化や変革を期待したいとき
- 新しいアイディアや選択肢を広げたいとき
- 正解や1つの答えが存在しない課題や問題について取り組むとき
バックキャスティングが有効でない時
- 短期的(〜5年)な目標実現や結果を期待する際には非効率になる
バックキャスティングの成り立ち
1970年代にアメリカで開発された概念と言われています。その後1990年代に、環境問題に対する解決手法として取り入れられ始め現在に至ります。