コラム

生きるのに欠かせない食「味わう」力の高め方

生きていく上で食は欠かせません。であれば「食事の時間をどう過ごすか?」「どう楽しむか」は人生をより楽しく充実させるための大切なエッセンス!

食を楽しむためには、豊かな味覚を持つことや、食に纏わる楽しみ方を知っておく…いろんな楽しみ方がありますよね。味覚は他の五感と密接に結びついているので、食材の見た目や匂い、食感、音、温度などに注目しても味わいを深めることができます。また、食事の時間や環境を充実させることで味覚だけでなく、心も満たされる…。

味覚を豊かにすることは、人生をより豊かにするために必要な要素の一つ

味覚が豊かな人のメリット

食事の楽しみが増える

味覚が豊かな人は、様々な食材や料理の味わいを楽しめるため、食事の楽しみを満喫しやすいですね。食は生きる上で必要不可欠なこと。毎日の食事の時間をどう捉えるか?過ごすかは人生の質にも影響を及ぼします。

健康に良い食生活ができる

味覚が豊かだと、さまざまな味を分けて感じることができるため、栄養バランスのよい食生活を送ることができます。逆に味覚に障害が起こると、濃い味付けにしないと味が分からなくなる、ある種類の味覚だけ感じにくくなくなるなどの影響で、食欲不振から栄養不足になってしまったり、塩分・糖分を取りすぎてしまい、生活習慣病に繋がる可能性が高くなると言われています。

料理を楽しめる

同じ理由で、食材や味付けの細やかな違いを識別できるため料理の腕も上がりやすいし、楽しみが広がりますね!

味覚能力を高める方法

味覚をうまく働かせていると「味わう」ことに意識を向ける経験を積み重ねてきています。だから細かく、繊細に味の刺激を認識することができるのです。

⑴ 味覚情報を分解する

「味覚情報」は「塩味」「甘味」「苦味」「旨味」「うま味」などさまざまな要素から成り立っています。それぞれの違い、楽しんでいますか?

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⑵ 味覚の細かい種類を知る

普段どの味覚は感じやすく、どの味覚はあまり感じられないでしょうか?それによって自分の好み、体調、合う食事や食材などを知るヒントにもなります。「味わう」ことを成り立たせている味覚は5種類と言われています。

  1. 塩味
  2. 甘味
  3. 酸味
  4. 苦味
  5. うま味
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⑶ 意識的にトレーニングする

よく噛む

味を感じるためには唾液が必要です。食事を食べる時によく噛むことで唾液の分泌が促進され、味を感じやすくしてくれます。

ダシのうまみ成分を用いる

味を感じるためには唾液が必要ですが、グルタミン酸を多く含む「昆布ダシ」のうま味成分を用いた訓練方法があります。それは「昆布ダシ」を口に含んだり、飲むこと、昆布ダシのきいた料理を食べること。昆布ダシのうま味成分が舌の味蕾(みらい)細胞で味覚として感知されると、唾液反射が起こるためです。

多様な食材を試す

新しい食材や調味料を試してみることで、味覚を刺激することができます。新しい食材を試すことで、自分の好みを知ることができたり、知らない味覚に出会うことで味覚を豊かに。

注意して味わう

食べ物を口に入れゆっくりと味わって食べることで、より多くの味わいを発見することもできますね。

香辛料を使う

香辛料は、食べ物の味に深みや刺激を加えてくれます。また独特の香りがあり、それを加えることで食べ物の香りがより豊かになるものや、食欲を増進させる効果も。香辛料は食事をより楽しく、満足感を高める役割を果たしてくれます。

新鮮な食材を使う

新鮮な食材は味覚に多くの影響を与えます。鮮度の高い食材は瑞々しく、彩りも香りも豊かで素材本来の特徴を引き出すことができます。また栄養価も高く、食材の質感を最大限に活かすことができるため、新鮮なサラダのシャキシャキ感や出来だてパンのふんわり感などは鮮度がいいからこそです。できるだけ新鮮な食材を選ぶことが重要です。

旬の食材を味わう

旬の食材は、その時期に収穫されたものが多く、鮮度が高いため、より美味しく味わうことができます。異なる時期に同じ食材を食すことでその味の違いに気がつくようになるのも1つのトレーニングに。

⑷ 味覚情報を効果的に活用する

自分が好きな味覚や食材を知るために、様々な種類の食材や料理を試してみるのはオススメです。また食事の記録をつけることで、どのような食べ物、食べ方、食べる量が身体に合っているかを知ることもできます。食事を楽しむことは、味だけでなく他者とのコミュニケーションの機会としても大切ですね。

まとめ

味覚を豊かにすることで、食事をより楽しみ、新しい食材や料理にも敏感に反応することができます。また、自分自身の料理のセンスを磨いたり、食事を通じて人とのコミュニケーションも豊かになります。

味覚を磨く方法としては、新しい食材や料理に積極的に挑戦すること、食材や料理の知識を深めること、五感を総合的に使うことがポイントでした。食事の時間や環境にも工夫をすると身体も心も満たさせる機会になりますね。

また味覚の鋭敏性を高めることは、健康的な食生活にもつながります。また食を通して自分の身体の特徴や状態を知ることもできます。

味覚は生まれつき持っているものではありますが、感覚を磨くことで豊かな味覚、そして食の機会を手に入れることができます。ぜひ「味わう」ことに意識を向け、豊かな食生活を通して身体と心の充実感を楽しんでみてください。