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チャンキング | Chunking

チャンクとは、情報のかたまりのこと。認知心理学では人間が一度に記憶できることの単位を「チャンク」と呼びます。

チャンキングとは、複数の情報をかたまりに変えたり、1つの情報のかたまりを複数の情報に分けたりすることを指します。チャンキングを効果的に活用することで、理解力、記憶力、コミュニケーションスキルなどを高めることが容易になります。

名称チャンキング
意味情報のかたまりを大きく(抽象的に)したり、小さく(具体的に)したりすること
英語Chunking
Chunk=かたまりのこと
Chunking=かたまりに切り分けること

チャンキングの概要

チャンキングとは、情報の共通項を見出して、グルーピングしかたまりにすることです。

例えば〈車、船、自転車、バイク、タクシー、バス、飛行機〉と見ると、私たちは7つの情報(チャンク)として捉えます。これは数が多くなればなるほど記憶するのは難しくなります。しかしこれらを〈乗り物〉とチャンク化すると、1つの情報になります。人間が短期で記憶できる情報は4つほどであるということが研究で発表されています。100コの情報を同時に言われても即座に理解し、覚えることはできませんが、それらをかたまり(チャンク化)として捉えると、私たちは早く、簡単に、より多くのことを記憶したり学習したりすることができるようになります。

逆に〈乗り物〉という1つのチャンクを、小さく具体的にすると〈車、船、自転車、バイク、タクシー、バス、飛行機…〉と細分化することができます。例えば「本、取って!」と言われても本棚に〈教科書、参考書、小説、ビジネス書…〉などがある場合、具体的に、どの本かを伝えなければすぐにその行動を取ることができません。チャンクを細かくすることで、具体性、実行力を高めることができるようになります。

チャンキングの概念、そしてその実践が身につくと目標達成や問題解決が驚くほどスムーズになります。

チャンキングの歴史

1956年:アメリカの心理学者ジョージ・ミラーは「人間が短期記憶で保持できる情報の数は7±2(5〜9)である」という論文「マジカルナンバー7±2」を発表しました。この時に短期で保持できる情報の単位/かたまりを「チャンク/Chunk」と呼んだことから始まりました。

2001年:アメリカの心理学者ネルソン・コーワン博士は、「マジカルナンバー4」という論文で、人間の短期記憶について「マジカルナンバー7±2」よりも、正確な容量限界が3〜5であることを示しました。

チャンキングの前提

  • 〈どのように情報をチャンキングするか〉によって、情報は単純にも、複雑にもなり得ます。
  • チャンキングの仕方によって情報の記憶量を変えることができます。
  • チャンキングは、情報と情報の関係性も定義します。
  • どのように情報をチャンキングするかによって、どれだけ速く学習できるかが決まります。
  • 人それぞれ、理解しやすいチャンクサイズがあります。
  • 大きなチャンク(抽象的情報・総合的に扱う)が得意な人もいれば、小さなチャンク(具体的情報・分析する)のが得意な人もいます。
  • 私たちは、人それぞれチャンキングの方法、そのサイズ間の移動の仕方が異なります。(それにより、ミスコミュニケーションや停滞が起こります。)

チャンキングのメリット

チャンキングは下記のために活用できます。

  • 自分の理解しやすいサイズで、情報をインプット&アウトプットする
  • 自分の記憶しやすい方法で、複数の情報を繋げる(関係性を定義する)
  • 記憶を助ける
  • 学習の速度を早める
  • 情報の共通項を見つける力(パターン認識力)
  • 情報同士の関係性をつくる力(結合力)
  • コミュニケーションを円滑にする
  • 情報を系統だてる力
  • 思考プロセスの見える化を助ける
  • 自身の得意な思考パターンを理解し、その能力開発を助ける
  • コミュニケーションスキルを高める
  • 問題解決力を高める
  • チャンクを小さく具体的にしていくことが得意な人はタスク化や、計画の具体化などが上手で実行力、計画力、分析力に長けています。
  • チャンクを大きくする人は、要点を押さえ、全体像を掴んだり、することが上手です。

チャンキングのパターン

  • チャンクダウン(1つのかたまりを、複数の具体的情報に変える)
  • チャンクアップ(複数の情報を、1つのかたまりに変える)
  • チャンクラテラル(チャンクサイズはそのままに、情報を水平展開する)

チャンキングの例

日常生活の中にあるチャンキングの活用例

  • それらの出来事を、俯瞰して捉えてみるとどういう意味になりますか?(チャンクアップ)
  • もう少し詳しく話してもらえますか?(チャンクダウン)
  • 1つの目的を実現させるために、複数の方法を考えてみる(チャンクダウン)
  • 複数の実現したいことをまとめて、それらに共通する目的を考えてみる(チャンクアップ)
  • 「悩んでいるんです。」「具体的にはどういうことについて?」(チャンクダウン)
  • 「今日は○があって、○になって、あっという間の1日だったんだよね。」「楽しかたったんだね!」(チャンクアップ)
  • それを達成させるために、他にできることがあるとしたらどんなことが考えられるんだろう?(チャンクラテラル)

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