エコロジーとは、自分が起こす変化が、より広い範囲(システム全体)に調和するさまのこと。
名称 | エコロジー/エコロジカル |
意味 | 自分が起こす変化が、より広い範囲(システム全体)にどのように影響するか、調和するか |
英語 | Ecology,Ecological |
訳 | Ecology=生態学。人間生活と自然との調和・共存をめざす考え方。 Ecological=生態上の。生態学的な。また、自然や環境と調和するさま。 |
エコロジーとは
エコロジーとは
元々、エコロジーとは「生物」と「その生息環境」との相互作用に関する科学のことです。生態系全体を研究する分野です。エコロジカルとは、「ある事物」や「プロセス」が生態系全体に関わったとき、その生態系や環境と調和しているかどうかを指す用語です。
それが心理学・コーチング分野においては自分が起こす変化が、より広い範囲(システム/環境全体)に調和するさまのこと。
コーチングでは、本人が望む変化を追求していく際に、その変化が個人の人生やキャリアパスにどのような影響を及ぼすかという視点を大切にします。この確認のことをエコロジカル・チェックと言い、個人の目標を達成する際に、その人自身の人生全体との調和を考えること、また周囲の環境との調和を考えることで、人生における幸福感や充足感を促進することを目的としています。
エコロジーの例
人生ではある視点(ミクロの視点)から見ると「よい変化」のように見えることが、他視点(マクロの視点)から見てみると「問題」となっていることがあります。心理学・コーチングにおいてエコロジカルかどうかの確認は重要です。
例
- 薬の効果で痛みは治ったけれど、副作用がひどい
- その場には合わせたけど、本当の自身の信念に合っていなくて自己嫌悪になる
- 仕事だけ頑張って家族が崩壊
- 自分の利得が他者の損失になる
- 「行動」が「自身の価値観、信念」と調和しているか?
- 「目標実現のためのプロセス」が本人だけでなく、その周囲の人間(家族、同僚、仲間、地域)にとってもいいものであるか?
エコロジーの種類
- 内的エコロジー
- 外的エコロジー
内的エコロジー
内的エコロジーとは自身の内側の調和のこと。
自身の内側の調和が取れている状態とは
- アイデンティティ
- 信念・価値観
- 能力
- 行動
- 環境
が調和している状態のことです。
外的エコロジー
外的エコロジーとは自身の外側の調和のこと。
自身の外側の調和が取れているとは、具体的には
- 自分自身
- 外側の関係性
が調和している状態のこと。
エコロジーに関するワード
エコロジー・チェック
自分が起こす変化が、より広い範囲(システム全体)にどのように影響するか、調和するかを確認することを「エコロジー・チェック」と言います。
ex.自分が起こす変化が、
- 自身の信念と調和しているか?(内的エコロジー)
- 自身の価値観と調和しているか?(内的エコロジー)
- 人生の他エリアにどのような影響を及ぼすだろうか?(内的エコロジー)
- 周囲の人間にどのような影響が及ぼされるか?(外的エコロジー)
エコロジー・チェックは、自身の後悔を未然に考慮したり、無自覚に他者を傷つけることを防ぐ働きをしてくれます。
エコロジー・フレーム
エコロジー・フレームとは、長期的・広範囲で出来事を捉えるためのフレーム(枠組み)のこと。変化や目標が広い範囲・長期的な視点でうまく適合しているか?目指す方向と現在の自分自身の調和をチェックするために効果的なフレームです。