完了フレームとは、「完了」に焦点を当てること。「完了したこと」「あるもの」「実現したこと」なども含みます。
名称 | 完了フレーム |
意味 | 「完了」に焦点を当てること |
英語 | Complete Frame |
訳 | Complete =完成した、完了の Frame=枠組み |
完了フレームとは?
出来事の中から完了したこと、終わったこと、完結していること、実現したことなどに焦点を当てるフレーム(枠組み)です。
私たちには「完了したことは忘れ、未完了のことに意識が向き、記憶に残りやすい」という現象が起きます。(心理学でツァイガルニク効果と呼ばれています。)
未完了のことに遭遇すると「完了させてスッキリしたい」という欲求が自然と湧き起こると同時に、そちらに注意が向き続け、頭から離れにくくなります。逆に完了したことは、脳も「終わった」と認識するためスッキリして意識のフォーカスから外れます。
出来事にはさまざまなタイミングや側面があり、どんなことの中にも「完了」したものと「未完了」のものが存在します。もしもどちらかにその意識が偏っている場合、それは現実的な状況把握ではなく、もしかすると意識的な焦点のバランスが偏っているために起こっている現象かもしれません。そういう場合は、視野が狭くなっていたり柔軟性を失っていることを教えてくれます。
完了フレームは、どのような状況でもその出来事を自身の糧に変えていく思考トレーニングに役立ちます。このフレームを使いこなしていけるようになることで、観察力、多角的視点、発想の転換力などさまざまな思考能力が高まります。
目的 | 出来事の完結、完了した面を見出す |
焦点 | 完了、完結、終わったこと |
ポイント |
完了フレームの前提
どのような心の枠組みを通して物事を捉えるか?によって意味づけが変わります。どんな出来事にも「完了」部分と「未完了」要素があります。それらのそれぞれの側面をうまく認識して、活用していくことによって、自身に効果的な変化を起こしていくことが加速します。
完了フレームの活用例
目的に合わせて大きく2つの方法で活用することができます。
- 「未完了」を「完了」させるために活用する
- 完了を、意識的に思い出して今後の糧にする
⑴ 未完了を完了させて活用する
終わっていないことが気になる、決めていないことが気になる…など「未完了」なことが思考や心の中にあるとそれがずっとモヤモヤとして残り気になり続けてしまいます。ストレスを解消するためにこの完了フレームを活用することができます。
- 気になることを「明後日までは考えない」など、一旦期日を決めて完了させる
- 目の前の小さなことから「終わらせる」ことで行動力に弾みをつける
⑵ 完了を、意識的に思い出して今後の糧にする
終わったことは忘れてやすいという特徴があるため、成長意欲が高かったり前向きである人の方が「もっともっと」「まだまだ」と前に進みすぎて「完了」した自分の過去の実績を忘れがちです。完了したことを意識的に思い出す、書き出す、認識する習慣を持つことで自己肯定感や達成感、自己効力感が高まると同時に、根拠ある自信を持ちやすくなります。
- できたこと、やったことなどの「完了」を書き出すことで自己肯定感を高める
- 実現したことを振り返り、達成したことをしっかりと自覚する(自信に繋がる)
完了フレーム:質問例
- どんなことを完了させましたか?
- 「まず何から完了させる?」