フレーミングとは、出来事や体験を認識するために私たちが心理的に設ける「枠組み」のこと。出来事に枠組みを与える方法であり、特定の視点から見ることを促す前提。
「どのフレームから物事を見るか?」によって体験の意味合いは変わります。さまざまなフレームがあることを知り、多数のフレームを使いこなせるようになることで、捉え方の選択肢を増やし視点の柔軟性を高めます。多角的に物事を見るメンタルスキルの1つです。
名称 | フレーミング |
意味 | (出来事や体験を認識するために)私たちが心理的に設ける「枠組み」のこと |
英語 | Frame |
訳 | 枠組み |
Contents
〈フレーミング〉の概要
私たちは出来事を、ある側面からしか見つめることができず、1つの視点・考え方にとらわれてしまうことがあります。この「枠組み」によって、その出来事にまつわる可能性が何か、制約が何か、境界線がどこかが決定されてしまいます。
大切なのは自分がどのような心理的枠組みを採用しているかに気づくこと。また必要であればその枠組みを変えることです。「ものの見方はいくつもある」「解釈は変えることができる」ということに気が付くことで、私たちの認識も変わります。
〈フレーミング〉の前提
- 本来、体験そのものには意味はありません。
- 私たちはそれぞれの信念・価値観・関心ごと・好みにより、体験に意味を与えています。
- 体験の意味は状況・人(の心理的フレーム)によって異なります。
- フレームを変えれば意味が変わります。
- 意味を変えれば出来事に対する自身の反応・行動を容易に変えることができるようになります。
- 「どんなフレームを使っているか?」に自覚的になることで、他フレームに切り替えることが容易になります。
〈フレーミング〉のメリット
- 自分の持つ枠組みの特徴を知ることで、別の枠組みを使うことも可能にする
- 行動・選択の選択肢が増える
- 出来事の意味づけを、効果的に捉えなす手段となる
- 自身の望ましくない行動を、望ましい行動に変えやすくする
- 体験や状況を、さらに思慮深く把握することができる
- クリエイティブに捉える能力を鍛えることができる
- 自己理解が深まる
〈フレーミング〉のタイプ
どのようなフレームから物事を見ているかによって見え方が変わります。見え方が変わると、その意味合いが変わります。
【タイプ1】どの角度から見る?

上から見たら円。
真横から見たら長方形。
実際は円錐形。
見る角度によってまったく異なるように見えます。
【タイプ2】どんな遠近・解像度で見る?

「寄って見るのか?」「引いて見るのか?」
見る距離感・解像度によって、関係性や意味自体が変わります。(参考:チャンキング)
【タイプ3】何に焦点を当てる?

「何に焦点を当てているか?」により見えるものと見えないものが存在します。
【タイプ4】どちら側から見る?

弱みは強み、ピンチはチャンス、陰と陽のように、逆方向から見てみると、まったく異なるものに捉えられます。
〈フレーミング〉の種類
〈フレーミング〉主要フレームリスト
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各フレームをチェックしてみよう!
フレーム名称をクリックすると各詳細に飛ぶことができます。
〈フレーミング〉主要フレーム概要

関連キーワード
- 意図
- チャンキング
- プレ・フレーム
- リフレーム