非難フレームとは、間違い・ミス・欠点に焦点を当て、責めるフレーム(枠組み)です。
問題やミス・欠点に焦点を当てたとしてもその目的が改善のため(未来に焦点)であれば効果的ですが、それらを責めるため(過去・現在に焦点)の材料に使っている場合、このフレームは問題をさらに厄介なものにします。変わらない過去(起こった問題)について、それを責め続けること(問題思考)は、解決を一層難しくします。
名称 | 非難フレーム |
意味 | 間違いやミスなどに焦点を当て、非難・批判するフレーム(枠組み) |
英語 | Blame Frame |
訳 | Blame=人の欠点や過失、誤った言動などを取り上げて責めること Frame=枠組み |
〈フレーム〉とは
そもそも〈フレーム〉とは、出来事や体験を認識するために私たちが心理的に設ける「枠組み」のことです。「どのフレームから物事を見るか?」によって体験の意味合いは変わります。さまざまなフレームがあることを知り、多数のフレームを使いこなせるようになることで、捉え方の選択肢を増やし視点の柔軟性を高めます。多角的に物事を見るメンタルスキルの1つです。
〈非難フレーム〉は、多数あるフレームのうちの1つです。
〈非難フレーム〉の概要
非難フレームとは、間違い・ミス・欠点に焦点を当て、それを責めるフレーム(枠組み)です。
目的 | 責めること |
焦点 | 責めることができる問題・ミス・欠点は何か? |
判断基準 | 何が、誰が、間違っているか? |
〈非難フレーム〉の前提
- 問題思考(問題について考える行為そのもの)
- 責めることができる間違い、ミス、欠点に焦点が当たる。
- 未来ではなく、過去か現在に焦点が当たっている。
- 問題思考は、その問題の解決を一層難しくします。
- 起こった問題についてだけ考える行為そのものが、私たちの気持ちを悪化させ、解決から遠のかせます。
- 多くの場合このフレームから見ている限り無力感を感じ、制限や制約に縛られ、選択肢が欠如したように感じられます。
〈非難フレーム〉の質問例
責めることを前提に、質問・会話がなされる場合、それは効果的ではありません。(*同じ質問やフレーズでもそれが客観的な原因究明の場合は、この限りではありません。)
非難フレームの質問例と、それをリフレームした効果的な質問例を紹介します。
自分を責めることが前提になっているケース
- 何が、問題だったんだろう?→どうしたら今後は問題回避できるかな?
- 何が、間違っているのだろうか?→どうしたら改善できるだろう?
- なぜ、間違ったんだろう?→どうしたら次は正しくできる?
- なぜ、まだ解決しないの?→どうしたら早く解決できるだろう?
- この問題はどのように私を制限している?→この問題が、チャンスだとしたら?
他人を責めることが前提になっているケース
- 誰が、問題を起こしたの?
- 誰がやったことが、間違っていたの?
- なぜ、この問題が発生したの?→
- 私がこの問題を抱えているのは、誰のせい?
- この問題により、私は何ができなくなる?
- なぜ、まだ解決していないの?
〈非難フレーム〉の反対
- アウトカムフレーム:実現したいことに焦点を当てるフレーム
補足:〈非難フレーム〉の応用
- フィードバックフレーム:間違い・ミス・欠点を結果として受け止め、気づきや発見の機会と捉えるフレーム
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