用語

加速学習 | Accelerated Learning

加速学習とは、一般的な学習プロセスとは異なり「加速的に」学ぶ方法のこと。

具体的には1つずつプロセスを踏んで学ぶのではなく、真似をして「まず出来るようにしてしまう」学習モデルのこと。

名称加速学習
意味まず最初に身につけてしまい、その後に「どのように行なっているか」を分析・理解する学習方法
英語Accelerated Learning
Accelerated=加速
Learning=学習

学習とは?

一般的には学習とは、1つずつ学びを進め最終的に全体を統合するように進められます。加速学習は、このプロセスと正反対で最初に全体を身につけ、その後にどのように行なっているかを分析する学習方法です。赤ちゃんが母国語を覚えるときなどは、この方法で学んでいます。

学習とは

学習とは〈知らない状態〉から〈知っていて使える状態〉に移行するプロセスです。私たちはさまざまな方法で学びますが、その学習方法は大きく2つに分けることができます。

  1. 一般的な段階式学習法(学習の5ステップ)
  2. 自然で統合的な学習法(加速学習)

一般的な段階式の学習法

一般的なステップ・バイ・ステップで進めていく学習法。1つずつ学び、最後に全体が統合されるように学んでいきます。(学習の5ステップと言われます。)

〈学習の5ステップ〉

  1. 知らない
  2. 知る
  3. 実践&練習する
  4. 習得する

学習の階段を1段ずつ登っていきます。

〈学習の5ステップ〉習得時間

「あるスキルに熟達するには1万時間の練習が必要である」とする“1万時間の法則”(『天才!成功する人々の法則』マルコム・グラッドウェル)や、「ある能力が卓越性に届くまでには2.5万時間かかる」など諸説あります。

シンプルな段階的学習のみの場合、その能力・技能の習得にはかなりの時間が必要となると言われています。

自然で統合的な学習法

子どもが言語や行動を学んでいくように、最初に身につけてしまうことから始める学習法。子どもは何かに夢中になったり、好きなことをし、周りの大人と楽しく遊びながら、自然とさまざまなことを身につけていきます。その自然な学習環境を再現することで、学習効果を高めます。この学び方のことを加速学習と言います。

〈加速学習〉

  1. 知らない
  2. 習得
  3. どのようにやっているかを理解する

「①知らない」状態から一気に「④できる状態」にシフトし、できるようになってから「③どのようにやっているのか」を理解します。

〈加速学習〉の種類

この自然で、統合的な学び方にはさまざまな方法やテクニックがありますが、それらの総称として加速学習と呼ばれています。

*その他にも統合学習、最適学習、サジェストペディア、ホリスティック学習などといったバリエーションでも知られています。

加速学習のなりたち

1950年代から加速学習の研究は始まっていました。1978年ブルガリアのゲオルギー・ロザノフ(医学博士・教育学者)の「学習効果を高める秘訣は、幼児の自然な学習環境を再現することにある」という考えから始まり「サジェストぺディア」という暗示による学習効果を提唱しました。(”Suggestology and Outlines of Suggestopedy (1978)” )

加速学習とは

学習におけるスピードアップ、理解度のアップ、思考力アップを含めた総合的学習力を高める学習方法の総称です。

加速学習の前提

  • 直観から始まり、全体を習得する。その後に分析する。
  • まず覚えて、それからどうやっているか?に分解して理解する
  • 誰も失敗することはない
  • 誰でも、信じられないほど早く物事を身につけることができる
  • 努力して学ぶ人はいない
  • 直観から始める

加速学習の例

  • 子どもが覚える母国語
  • 私たちが成長過程で身につけてきた信念・価値観

加速学習に効果的なテクニック

  • モデリング
  • マインドマッピング
  • アンカリング
  • 身体を使った学習(アクティビティ)
  • ビジョン設定
  • チェインプロセス
  • NLP

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