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名詞化 | Nominalization

名詞化とは、進行中の出来事(動詞)を固定化した表現(名詞)にすること。

名詞化とは例えば「Aの状態からBの状態に変わりたい」を「変化したい」と表現したり、「Aが起こったら、Bという状態になりそうで怖い」を「不安」と表現したりすることです。

これらの文章は、本来プロセスや状態、動きについての内容ですが、それを一言/名詞で表すことによってそれらの動的な情報を省略して、静的・固定化した表現になります。この動的情報の省略を行うことが有効である場合もありますが、思考・感情・動きさえも固定化してしまうことがあります。

外部には膨大すぎる情報があるため、私たちが内的に情報処理をする際には必ず省略が行われています。しかしそれが重要な情報の場合、齟齬やミスコミュニケーションが生まれる原因になります。

名詞化による情報省略の弊害と、その回避&回復方法をご紹介します。

名称名詞化
意味進行中の出来事(動詞)を固定化した表現(名詞化)すること
英語Nominalization
Nominalization=名詞化

メタモデルの〈名詞化〉とは?

〈名詞化〉の概要

コミュニケーションモデルとは

コミュニケーションモデル〉という「私たちが世界をどう認識しているのか?」を表したモデルがあります。私たちが思考する、記憶するなどの情報処理プロセスの中で、情報を省略・歪曲・一般化する働きがあります。

メタモデルとは

私たちの情報処理プロセスにおいて、省略・歪曲・一般化は必要不可欠です。しかしこれら3つの機能が効果的に働かない場合があります。すると、私たちは行き詰まり、選択肢を失い、自らの可能性を狭めてしまいます。

私たちの内的な情報処理プロセスの過程で、不必要&不適切に情報が失われてしまう場合(パターン)が12あります。そしてそれぞれにおいて、その情報を回復させるための効果的な質問があります。これら不必要&不適切に情報が失われてしまう12パターンと、それを回復させるための質問を体系化したものをメタモデルと言います。

〈名詞化〉による省略とは

私たちは会話の中で、状態やプロセスを簡潔に名詞化して表現することがあります。名詞化は本来とても役に立ちますが、抽象的で、感情を含まないため、元々動的であったことを固定化する働きがあります。動き・プロセス・状態を省略して表現することによって、思考・感情・動きも固定化してしまうことがあります。

〈名詞化〉による省略の例

  • 私はすごく“不安”です。
  • “好印象”を残したい!
  • “変化”したい。

〈名詞化〉による省略の弊害

〈名詞化〉による省略のデメリット

名詞化が不適切に行われる(重要な情報が省かれてしまう)と、下記のような特徴が現れます。

  • 思考やアクションを制限する
  • 思考する時に省略がすぎると、論理が飛躍する
  • 聞きたくないことを全て省略してしまうと、結果選択肢が狭まる
  • 限定的な側面だけに注意が向き、他に向かない
  • 情報が少なすぎると課題解決が困難になる場合がある
  • 省略は体験の盲点となる
  • 省略によって話の真意が不明確になる

これらが起こると情報不足が起こり、ミスコミュニケーションが発生しやすくなります。下記の〈調整方法〉を理解して活用しましょう。

〈名詞化〉による省略で失われる情報

  • 動作
  • 動き
  • 状態
  • プロセス

動的だったものが固定化&静的なものとして表現され、プロセスや状態など動きが省略されています。

〈名詞化〉による省略を回復させる方法

  • 情報を収集する
  • 意味づけを明確にする
  • 制限を明らかにする
  • 選択肢を与える

これらを可能にするのは、自分自身、もしくは相手に〈適切な質問〉をすることです。

〈名詞化〉による省略を回復させる質問

  • 何が?
  • どのように?

〈名詞化〉による省略を回復させる質問例

  • 私はすごく“不安”です→どのように不安なの?何が不安?
  • “好印象”を残したい!→好印象というのはどのような状態のこと?
  • “変化”したい→変化とは何から何に変わるプロセスのこと?どのように変わりたいですか?

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