メタモデルにおける前提とは、ある事が成り立つための前置きとなる条件が歪曲されていること。
名称 | 前提の歪曲 |
意味 | ある事が成り立つための前置きとなる条件が、歪曲されていること |
英語 | Distortion of Presuppositions |
訳 | Distortion=歪曲 Presupposition=前提(条件) |
Contents
メタモデルの〈前提〉の歪曲とは?
〈前提〉の概要
コミュニケーションモデルとは
〈コミュニケーションモデル〉という「私たちが世界をどう認識しているのか?」を表したモデルがあります。私たちが思考する、記憶するなどの情報処理プロセスの中で、情報を省略・歪曲・一般化する働きがあります。
メタモデルとは
私たちの情報処理プロセスにおいて、省略・歪曲・一般化は必要不可欠です。しかしこれら3つの機能が効果的に働かない場合があります。すると、私たちは行き詰まり、選択肢を失い、自らの可能性を狭めてしまいます。
私たちの内的な情報処理プロセスの過程で、不必要&不適切に情報が失われてしまう場合(パターン)が12あります。そしてそれぞれにおいて、その情報を回復させるための効果的な質問があります。これら不必要&不適切に情報が失われてしまう12パターンと、それを回復させるための質問を体系化したものをメタモデルと言います。
〈前提〉による歪曲とは
私たちは会話の中で、何かを前提条件として話しているにも関わらず、その条件を明示・言及せずにいることがあります。特にそれが不当な前提であったり、制限となるような前提である場合は、その前提を明確にすることが大切になります。
〈前提〉による歪曲の例
- いつになったらやってくれるの?
〈前提〉による歪曲の弊害
〈前提〉による歪曲のデメリット
歪曲が不適切に行われると、下記のような特徴が現れます。
- 飛躍した結論を出す
- 証拠もなく動機付ける
これらが起こると、苦痛や問題が発生しやすくなります。下記の〈調整方法〉を理解して活用しましょう。
〈前提〉による歪曲で失われる情報
- 前提があることが隠されてしまっています。
〈前提〉による歪曲を回復させる方法
- 情報を収集する
- 意味づけを明確にする
- 制限を明らかにする
- 選択肢を与える
これらを可能にするのは、自分自身、もしくは相手に〈適切な質問〉をすることです。
〈前提〉による歪曲を回復させる質問
- どうしてそうだと分かるのですか?
- なぜそう思うのですか?
- 〜ということは、どうしてあなたには分かるのですか?
- どうして○○ということが前提なの?
〈前提〉による歪曲を回復させる質問例
- いつになったらやってくれるの?
→どうして「やる」って、分かるの?
→どうして「やること」が前提なの?
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