用語

状況のリフレーム | Context Reframe

状況のリフレームとは、「行動は変えず」に「状況を変える」ことで捉え方の選択肢を増やす方法のこと。ある行動に対する否定的な考え・捉え方(フレーム)を変えること

名称状況のリフレーム
意味「行動は変えず」に「状況を変える」ことで捉え方の選択肢を増やす方法のこと。
英語Context Reframe
Context=状況・文脈・前後関係・環境
Reframe=あるイメージや体験の枠を新しくする/変えること

状況リフレームとは?

「同じ行動」をしても「状況・タイミング・評価者」などによってその行動の評価は変わりますある状況では適切でない行動でも、別の状況では効果的であることがあります。

このように状況のリフレームとは「行動は変えず」に「状況を変える」ことで捉え方の選択肢を増やす方法のことを言います。

状況のリフレームは、ある行動に対して「さまざまな意味(無意識の目的)がある」ことを見つけるためにも活用できます。

あるいは否定的に見える行動が、肯定的に使える適切な状況を見つけ出すこと。

状況リフレームの例え

もしも「華やかなファッションで踊る」という行動をしている人がいたときに、音楽フェスティバルという「状況」で「踊る」人がいるのは自然なことかもしれませんが、ビジネスカンファレンスという「状況」でそれは不適切とされてしまうでしょう。

これを「行動」の立場から考えてみたときに、ある状況では「否定的に見える行動」も別の状況では役に立っている、マッチすると言えます。このようにビジネスシーンで「踊る」という行動も、音楽フェスへ状況をリフレームすると全く違う意味になります。

このようにすべての行動はある状況において役に立つという前提のもと、特に「行動に対する否定的な考え・捉え方(フレーム)」を変える時に活用できるのが状況リフレームです。

状況リフレームのポイント

  • すべての行動は、ある〈状況〉において、役に立つ
  • どんな〈状況〉においてもまったく価値がなく、役に立たない行動は稀である
  • 不満や不利な状況にある時、私たちは自分の行動がマッチしない〈状況〉に居続けていると言えます
  • 望ましくない行動を止める方法は、意志の力で抑えることではない。(逆効果です。)
  • 望ましくない行動を止める方法は、意味を変えること。

状況リフレームの目的

  • 自身の行動が、有利になる〈状況〉を見つけ出すため
  • 〈状況〉を変えるため
  • 不利だったことを、リソースにするため
  • その行動に対する否定的な自身の反応を変えるため
  • 同じ行動に、別の意味を与えるため
  • 同じ行動に対する認識を変化させるため
  • 同じ行動でも、発揮させる状況を選ぶ/変えるため

状況リフレームの応用

状況リフレームは下記のように応用することができます。

  • 細かいことを気にしすぎる → 感受性が豊かで細やかなことに気が付く
  • がんこすぎる → 信念やこだわりをしっかりと持っている
  • 忘れやすい → 過去を引きづらず、今に集中できる
  • うるさい → 元気で、意見をはっきりと伝える
  • 完璧主義すぎる → 細かいことまでこだわりを持ち、丁寧に遂行する

断れない

Ex.頼まれ仕事を受けすぎて、残業が増えストレスに。

  • やりたくない仕事は受けない【状況A】
  • やりたい仕事は受ける【状況B】

細かすぎる

Ex.細かすぎる仕事ぶりで、遅いと怒られた。

  • 細部にこだわることができる仕事・タスク【状況A】はその才能を思いっきり発揮する!
  • スピードを求められる仕事・タスク【状況B】は適当さを学ぶチャンスに。

もしくはスピード不要で、細部に対するこだわりが重要視される仕事に変える【状況B】という選択肢もあり。(仕事探しは、自身の持つ特性と仕事(状況)のマッチング!)

口が悪くなってしまう

Ex.機嫌が悪かったり嫌なことがあるなど感情的になると人に対して口が悪くなってしまう。それがストレス発散になっているのも事実。だけど本当は変えたい。

  • ストレス発散のために1人のとき【状況A】はそのままでOK!
  • 人といるとき【状況B】は一旦その場を離れるなど別の行動の選択肢を実践する!

状況リフレームの質問

  • この行動は、他のどのような状況で役に立つだろう?
  • この行動が、リソースとなるのはどんな状況の時だろう?
  • これはどんな状況で、意味を持つだろう?
  • これはどんな状況で、活かせるだろう?
  • どのような場所・場面では、この行動が適切だろう?
  • この行動が、効果的なのはどんな状況下かな?

状況リフレームの活用方法

  1. 否定的・ネガティブに思える行動を特定する
  2. その行動が「効果的でない状況【A】」を特定する
  3. その行動が「効果的な状況【B】」を特定する
  4. 「効果的でない状況【A】」では、別の行動の選択肢を新しく考え実践する
    「効果的な状況【B】」ではそのまま変わらずでOK!

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