あたかもフレームとは、「あたかも〜である」というように〈あたかも本当のことである〉かのように捉えるフレーム(枠組み)です。
目的や目標がすでに達成され「あたかも実現したかのうように(as if)」振る舞ってみることで、未来の可能性を広げ、新しい選択肢を探るのに役立ちます。
名称 | あたかもフレーム |
意味 | 「あたかも〜である」というように〈本当のことであるかのように振りをする〉捉え方 |
英語 | As if Frame |
訳 | As if=まるで〜であるかのように、〜のように Frame=枠組み |
〈フレーム〉とは
そもそも〈フレーム〉とは、出来事や体験を認識するために私たちが心理的に設ける「枠組み」のことです。「どのフレームから物事を見るか?」によって体験の意味合いは変わります。さまざまなフレームがあることを知り、多数のフレームを使いこなせるようになることで、捉え方の選択肢を増やし視点の柔軟性を高めます。多角的に物事を見るメンタルスキルの1つです。
〈あたかもフレーム〉は、多数あるフレームのうちの1つです。
〈あたかもフレーム〉の概要
あたかもフレームは、あたかも「何かがすでに起こった」「すでに実現した」「達成した」かのように考える枠組みです。これを活用することにより起こりうる可能性を探求する、考えられる成り行きについて、新しい選択肢や重要な情報を先取りすることを助けます。創造的な問題解決&目標実現の方法の1つです。
また自分の中にある限定的な信念に気づき、変えるためにも使えます。あたかもフレームで捉えることにより、現状における制約や抵抗から一旦離れてみることを促します。そしてより自由に、想像力豊かに、より直感的に、物事を見ることを可能にします。未来は誰もわかりませんが、自分の推測が驚くほど的確なこともありますね。
目的 | ・可能性を探求し、新しい選択肢や情報を先取りする ・制限/制約と思っていること(制約の信念)を変える |
焦点 | 未来に起こりうる可能性に焦点を当てる (特に望ましい未来の状態やゴール、結果について) |
判断基準 | 望む未来の世界観と、現在の世界観の違いは何か? |
〈あたかもフレーム〉の前提
- 考えうる〈未来の可能性を探求〉するための枠組みです。
- 何かが起こったふり、もしくは〈それが真実である〉という前提で考えてみます。
- 現実でないことはわかっていますが、バーチャルリアリティのようにリアルに想像・体験してみることでより効果を発揮します。
- 創造性を高めます。
- 限定的な信念を変える場合にも用いられます。(私にはできません、ムリですetc…)
- 過去の経験や経歴によって決めている抵抗・制約といった限界を超えることを可能にします。
〈あたかもフレーム〉の例
- アウトカムの実現
「それを実現したとしたら?」とあたかも実現したかのように想像して、現在を振り返ってみる。不可能だと信じていることを可能だと想定して、未来を考えてみる。
- 会議で重要人物Aさんがいないとき
「Aさんが、もしもここにいたらどうするだろう?」と仮定して考えてみる。
- プロジェクト計画のとき
「プロジェクトが成功したとしたら?」とあたかも「成功した」かのように考えて、成功させるために必要だった情報を洗い出す。
- 問題解決や交渉のとき
起こりうること、最悪の事態を想定して事前にリスク回避や準備をする。
- 新しい能力を獲得するとき
「自分がその能力を持っているBさんだとしたら?」とすでにその能力を使いこなせると想定して、Bさんの考えや振る舞いについての洞察を得る。
- 新しい解釈や捉え方・視点を獲得するとき
「もしもあの人だとしたら、この出来事をどのように捉えるだろう?」とその人になりきったつもりで出来事を観察する。
〈あたかもフレーム〉質問例
- もし〜なら、どんな感じだろう?
- もし〜なら、どうなっているだろう?
- そうだとしたら、何が起こると思う?(推測できる?)
- 〜と仮定してみたらどうだろう?
- この先に、何が起こると推測できるかな?
〈あたかもフレーム〉の反対
- あきらめフレーム:起こりうる可能性や情報については考えず、「自分にはどうしようもできない」という捉え方
関連
記事
心理的枠組みって何?【フレーム】20種類まとめ 自分らしい人生づくりにおいて「自分自身がどんな枠組みで物事を捉えているか?」を知ることはとっても大切です。なぜならそれによって自分の当...
心理的枠組みを変える方法【リフレーム】全4種類まとめ プライベートでも仕事でも、さまざまなことが起こります。人生いいこともあれば嫌なことやピンチも起こるもの。そんな時にその状況や出来事を「...