自分らしい人生づくりにおいて人との信頼関係や繋がりは、気持ちの安定や穏やかさに大きな影響を与えます。コミュニケーションにおいて、人との関係を構築し、信頼関係を築くためにはちょっとしたコツがあります。このコツとスキルを実践することで、私たちは自分自身や他の人との関係を向上させ、より深いつながりを築くことができます。
この記事では「人との信頼関係を築くスキル」を５つご紹介します。
- 普段から使っているスキルはあるか？
- 知らなかったスキルはどれか？
すでに普段から自然と使っているスキルもあれば、考えたことのないものもあるかもしれません。自分のコミュニケーションスタイルを思い出しながら読み進めてみてください！
ラポールスキルとは？
ラポールとは、フランス語で”関係”を意味していて、特に人との信頼関係がある状態のことを「ラポールが取れている」と言ったりします。お互いが信頼し合い、安心して感情の交流を行うことができる関係性やその状態です。
ラポールスキルとは、ラポールを築くためのスキルの総称。私たちは普段の会話で、非言語の振る舞いや動き、言葉のちょっとした表現方法の違い、身体の反応などから相手の状況や気持ちを読み取りそれに反応しています。同じように自分自身も、相手に伝わるようにコミュニケーションを取ることが出来るのです。それらの信頼関係を構築するコミュニケーションスキルのことをラポールスキルと言います。
ラポールスキル5種類
ラポールスキルには、視覚的、聴覚的、身体感覚的、言語的な方法があります。たとえば、相手の話をより深く理解するために表情や身振りをよく見る（視覚的）ことで、感情の変化や意図を読み取ることを可能にします。また相手の声の調子を注意深く聴く（聴覚的）ことで、同じ言葉を使って話を返すことで「相手の世界観を尊重している」というメッセージを送ることを可能にします。
深いコミュニケーションや信頼関係を築くためには、相手の感情や意図を読み取ることがとても大切です。つまり観察力を高めることが何より重要です。ラポールスキルは相手の何に注意を向け、それが何を意味しているのか、どのように活用したら良いかの観察方法を教えてくれます。
ペーシング
【聴覚的ラポールスキル】
「声のスピード、音程、リズム、大小、呼吸」などの音情報に注意を向け、相手の「話し方」に合わせることで深いコミュニケーションと信頼関係を築きます。
マッチング
【視覚的＆身体感覚的ラポールスキル】
「動作、しぐさ、振る舞い」に注意を向け、相手の「動き方・身体の使い方」に合わせることで深いコミュニケーションと信頼関係を築きます。
ミラーリング
【視覚的＆身体感覚的ラポールスキル】
「動作、しぐさ、振る舞い」に注意を向け、相手の「動き方・身体の使い方に、映し鏡のように合わせる」ことで深いコミュニケーションと信頼関係を築きます。
バックトラッキング
【言語的ラポールスキル】
「話している言葉・言葉選びや表現方法」などの「言葉」に注意を向け、相手の「話した言葉に合わせる」ことで深いコミュニケーションと信頼関係を築きます。
キャリブレーション
【視覚的ラポールスキル】
「振る舞い、しぐさ、生理反応含めた非言語のすべて」をよく観察することを総称して「相手をキャリブレートする」と言います。注意深く観察することができればできるほど、相手に合わせることが可能になりより深いコミュニケーションと信頼関係を築くことができるようになります。
まとめ
ラポールスキルは、コミュニケーションにおいて相手との信頼関係を築くためのスキルであり、ビジネスや日常生活など一生使えるとても大切なものです。
このスキルを身につけるためには、何よりもまず相手の言葉、様子、音、反応、表現などをよ〜く観察することです。ただ、観察スキルだけを学んでも、真の意味での信頼関係や深いコミュニケーションは取れません。観察したことが「どんなことを意味しているのだろう？」と相手に興味を持ちながら状況や気持ちを理解しようとする姿勢が重要です。
そして気になったことは聞いてみたり、相手との共通点を見つけたり、感情や状況に対して共感する部分があったらそれを伝えることでお互い「伝わっている」と実感することができるようになります。相手を理解しようとすれば、自分自身もより理解される、そんなコミュニケーションを行うことができます。
ラポールスキルは練習すれば身につけられるので、意識して行いフィードバックを受けることでスキルを向上させることができます。あたたかい人間関係や、信頼をベースとしたコミュニケーションの礎となるものなので、ぜひ取り組んでみてください！
