まとめ記事

自己理解を深め自分らしく生きるための6ステップ【ロジカルレベル】

自分らしい人生づくりにおいて、自分を深く理解すること、知ることは必須事項。でも…「自分を知るって何を?どうやって?どういうこと?」と思いませんか?

「自己理解」といっても目的によってその理解する領域や側面はさまざまです。ライフコーチングでは主に、自分らしく生きるために必要な能力開発に取り組んだり、自分軸を整えるために「どんな考えを持っているのか?」「何を大切にしたいのか?」「どんな人生を送りたいのか?」を理解するなど、より深いレベルの心理的自己理解について取り組みます。

この記事では「人生における目的や、深い価値観を理解するためにはレイヤー(層)がある」ということをご紹介します。自己理解を深めていくプロセスを視覚的に理解しやすいため、今の自分はどこのレイヤー(層)に意識が向いているか?と質問を投げかけながら読み進めてみてください!

ロジカルレベルとは?

ロジカルレベルとは、個人が持つ自己像や自己認識、人生の目的や価値観など、より深いレベルの心理的プロセスを扱うことができる「自己理解のためのモデル」です。自己理解を深め、望む結果を達成するための根本的な変化を自らつくり出していけるようになることを目的としています。

このモデルは自己理解を深めるだけでなく、望ましい状態に変化するための具体的な手段を見出すことができ、自己改善のプロセスにおいては欠かせないものです。

ロジカルレベル | Logical Level ロジカルモデルとは、私たちが学習し変化するときに、どのような仕組みが働いているかを理解するためのモデルです。 名称ロジカルレベル...

ロジカルレベルの6階層

ロジカルレベルは、6つの階層で構成されています。

⑴ 環境レベル

環境とは、私たちが存在する環境・状況・人間関係を表します。

どのような環境が心地いいか?悪いか?必要か?不要か?自分にとっての「いい環境」を選択することはとても重要です。また環境を変えるのは、自分自身の行動や内面を変えるよりは簡単でシンプルです。

ただ「環境を変えても変わらない」場合は、次レベルの「行動」を変える必要があります。

環境 | Environment 環境とは、自分がいる場所・時間・人に関する外的要因のこと。 名称環境意味場所・時間・人を含む外的要因のこと英語Environme...

⑵ 行動レベル

行動とは、私たちが行う具体的なアクション、振る舞いを表します。

何をするか?しないか?行動の選択肢が多いか?少ないか?「行動」の選択肢は多い方がいいですし、状況に合わせてより適切な「行動」が選ぶことができると自身の可能性が広がります。行動は「1回やる」だけでも次に起こることが変わります。「行動を1回変える」ことは、それを「継続する」よりハードルが低く、取り組みやすいものです。


ただ「行動を変えても変わらない」場合は、その次レベルの「能力」を変える必要があります。

行動 | Behavior 行動とは、目的を持って(身体的に)何かをすること。 名称行動意味目的を持って何かをすること。英語External Behavio...

⑶ 能力レベル

能力とは、習慣的な思考スキルや、身についている行動習慣を表します。

何かに取り組むときに「どのように行うのか」を知り尽くしていて「これをやる」と思ったら「自然と行動できて結果が出せる」状態です。能力が積み重なっていくと、それらはさらにシナジー効果が作用して、より高度で美しい能力へと昇華されていきます。1つの能力を身につけるためには、行動と意識の継続、時間が必要になりますが一度身につけると一生失うことのない財産になります。

能力を身につけることは「行動する」ことを継続したらいいので、自分自身の考え方やそもそも大切なものとは何か?という自分自身について考える必要はありません。そのため信念や価値観などの自分の前提と向き合うことよりかは心理的抵抗なく取り組むことができます

ただ「能力を高めても変わらない」場合は、自分の信念や価値観を見直し、深く向き合うことが必要になります。

能力 | Capability 能力とは、思考スキル、習慣的な思考法のこと。 名称能力意味思考スキル、習慣的な思考法のこと。英語Capability訳能力・才能...

⑷ 信念・価値観レベル

信念とは、自分が「正しいと信じていること」を表します。価値観とは、自分が「大切にしていること」やその優先順位、判断基準のことです。

私たちは意識していようが、無意識だろうが、個々人が「正しいと信じていること」と「大切にしていること」を基準に行動し、選択し、人生を生きています。信念も価値観も、状況や時代の変化、自身の成長の過程とともに変わるものもあれば、変わらないものもあります。「今自分は何を信じ、何に価値を置いているか」を理解することは、人生における納得感、達成感、充実感を自らが実感するためにとても重要です。

信念・価値観を掴むことは「考えていること」「大切にしたいこと」を言語化して優先順位をつけることでシンプルに整理することができますが、一人で取り組むのは難しいレベルです。

また「信念・価値観にいくら向き合っても進展しない」場合は、「アイデンティティ」つまり自分のセルフイメージを見直す必要があります。

信念(観念) | Beliefs 信念(観念)とは、あることについて信じている心の状態のこと。個人の考え方、正しいと信じる自分の考え。 名称信念意味「正しい」と信...
価値観 | Values 価値観とは、個々人が持つ「大切にしていること」「重要なこと」「意味がある」「価値がある」もののこと。 名称価値観意味物事の価値に...

⑸ アイデンティティレベル

アイデンティティレベルとは、「自分は何者か」という自己認識についてのことを言います。自分自身についてどう認識しているか、どんな存在だと思っているのかを表します。

私たちはみんな「存在しているだけで価値がある」状態を生きています。ただ…生まれてきてこれまでの経験の中で、自分の存在について疑問を持ったり、否定的だったり歪んだ自己認識を持つという経験を誰もがしてきました。自分の存在を確認したり、認めてもらいたくて行動してきました。ただもっとも大切なのは、自分が自分の存在の価値を認めることです。何かを持っているからでもなく、何かをしたらかでもなく、何かができるからでもなく「ただ存在していることで価値がある」と自分自身で思えることは、自分らしさを実現する上でも、精神的な豊かさを深く味わうためにもとても重要です。

ただそれがなかなか難しいものだから悩みますよね。自分の存在を認めるために4つのステップがあります。

  1. 自分の信念・価値観を言語化してクリアにする(マインドをアップデートする)
  2. その信念・価値観に環境・行動・能力をすべて合わせる(調和させる
  3. 調和させていく中で、セルフイメージを言語化する
  4. 必要であればそのセルフイメージを調整する(セルフイメージをアップデートする)

ということを繰り返していく必要があります。またどのステップも「人から教わる」のではな「自分で掴み、次を選択して、アップデートする」ことが大切でそのためには専門的なサポートが重要になります。

アイデンティティ | Identity アイデンティティとは、「自分は何者か」という感覚のこと。 名称アイデンティティ意味「自分は何者なのか」への明確な答え英語Iden...

⑹ ミッションレベル

ミッション(&精神性)レベルとは、社会と繋がるためのより広範囲の精神的な信念や哲学を表します。

まとめ

私たちは、問題を生み出したのと同じ思考レベルで、それを解決することはできない。

We cannot solve our problems with the same thinking we used when we created them.

アルベルト・アインシュタイン(1879〜1955:理論物理学者)

ロジカルレベルは、自己理解を深めるためにとても有効なモデルです。私たちが課題を解決するためには、1つ上のロジカルレベルに取り組む必要があります

「環境を変えても変わらない」場合は、1つ上の「行動」を変える必要があります。
「行動を変えても変わらない」場合は、1つ上の「能力」を変える必要があります。
「能力を高めても変わらない」場合は、1つ上の自分の信念や価値観を見直し、深く向き合うことが必要になります。
「信念・価値観にいくら向き合っても進展しない」場合は、1つ上の「アイデンティティ」つまり自分のセルフイメージを見直す必要があります。
ライフコーチングセッションではこのモデルを活用して、自己実現や改善のプロセスサポートをしています。

このように自己理解やそのために必要な変化を、引いて捉えてみると「今やっていること」と「本当に望んでいること」にズレがあることに気が付くかもしれません。そのズレに気づくことが何より大切な第一歩です。変わり続ける社会、時代の中で、自分自身がズレていないことなんてありません。常に何か、どこかにズレが発生しながら、それに気づき、調和させていくのが人生ですよね。そのズレに気づかせてくれ、ズレの調整に「何をしたらいいか?」のヒントをくれるのがロジカルレベルモデルです。

自己理解を深めより望ましい状態に変化することを客観的に捉えることができると、そのプロセスはぐんとカンタンになります。この全体像をイメージしながらぜひ取り組んでみてください!