ダブルループ学習とは、2つ(ダブル)の学びに影響している学習方法のこと。具体的には、
- 問題解決のためのシンプルな行動(シングル)が
- 自身の信念・価値観を変容させること(ダブル)にも繋がっている
時のことを言う。
名称 | ダブルループ学習 |
意味 | 問題解決のためのシンプルな行動(シングル)が自身の信念・価値観を変容させること(ダブル)にも繋がっているときのことを指す |
英語 | Double-Loop Learning |
訳 | Double=二重の Loop=ループ、輪 Learning=学習 |
ダブルループ学習とは?
私たちが学習する際に、シングルループ学習とダブルループ学習という2つの方法があります。ダブルループは、問題や症状に対して「何をすべきか?」を考え対処するだけでなく、その背景や根本原因となる考え方・思い込みや信念・価値観・前提に焦点を当てて考えることで、複数の変化を同時に起こしたり生成的な変化、新しいものの創出・状態変化(二次変化)を引き起こします。
ダブルループ学習の例
具体的には「腰痛がする」という症状に対して、生活習慣や思い込み、考え方を振り返って根本から改善を図ろうというような場合です。
- 問題や症状=腰痛がする
- 働きかけること=症状を引き起こす信念や価値観は?どのような意味がある?など
- 生成的に変化する=ライフスタイルの見直し、考え方のアップデートを経て腰痛という症状の解消と、予防が実現する
このように問題に対処するために「何をすべきか?」行動や能力について考え、必要な行動をすることによって問題解決をはかるだけでなく(=シングルループ)「どのようにこの問題・症状を根本的に解消するか」について信念・価値観レベルまでをフィードバックループにかけて考え、対処するのです。
ダブルループ学習の前提
- 思い込み(状況に不適切な信念)が学習を停滞させることがあります
- 同じ問題が起こったり、問題がなかなか解決しない場合、その裏側には自分を制限する思い込みが潜んでいます
- ダブルループでは、問題解決のみならず、そもそもその問題を生じさせるに至った思考や信念・価値観を明確にして、調整します
ダブルループ学習の特徴
- 二次変化を引き起こす
- 問題・症状の背景にある〈信念〉〈価値観〉に焦点を当てる
- 信念・価値観について「どのように?how」を考える
- 問題自体が定義されていなかったり、境界・構造化されていない問題に対処するのに効果的
ダブルループ学習の質問
- これ(問題・症状・悩み・ギャップ)についての、私の思い込み/前提はなんだろう?
- これについて、他にどのように考えることができるだろう?
- 私の思い込み/前提が問題を引き起こしているとしたら?
- どうして同じことが、何度も繰り返し起こるのだろう?