ニューロロジカルモデルとは、人間の経験と変化において異なるレベルを探求するためのフレームワークです。
名称 | ニューロロジカルレベル |
意味 | 深いレベルの心理的プロセスを扱うことができる自己変容&自己理解モデル |
英語 | Neurological Level |
訳 | Neurological=神経学的な、Level=階層・レベル |
ニューロロジカルレベル概要
ニューロロジカルモデルとは、人間の経験と変化において異なるレベルを探求するためのフレームワークです。環境・行動などの具体的なものから、アイデンティティや人生の目的といった広範なことまでさまざまな機能・レベルを表しています。自己成長においてより深い心理プロセスを扱うことができる自己理解モデルです。
ニューロロジカルレベル・6つのレベル
ロジカル・レベル | 神経学的(ロジカルレベル) | |
0 | 精神性 (Mission/Spirituality) | 神経システム全体 |
1 | 自己認識/アイデンティティ (Identity) | 免疫システムおよび内分泌系 〈生命維持に深く関わっている機能〉 |
2 | 信念・価値観 (Beliefs/Values) | 自律神経系(心拍数・瞳孔拡張など) 〈無意識の反応〉 |
3 | 能力 (Capability) | 副腎皮質系 〈反意識的な行動(眼球の動きや姿勢など)〉 |
4 | 行動 (Behavior) | 運動器系(運動野および小脳) 〈意識的な行動〉 |
5 | 環境 (Environment) | 末梢神経系 〈感情および反射反応〉 |
5. 環境
このレベルは個人が影響を与えることができる外部環境(人・場所・もの)についてのレベル。
4. 行動
個人の具体的な行動や観察可能な振る舞いについてのレベル。
3. 能力とスキル
行動を支え、表現する能力、スキル、競争力に関わっているレベル。
2. 信念と価値観
このレベルでは、深層に植え付けられた信念、価値観、確信に焦点を当てます。これらが能力や行動に影響を与えます。
1. 自己認識/アイデンティティ
自己の感覚やアイデンティティ、役割、自己認識、自己イメージを含みます。
0. 精神性
階層の一番上に位置するこのレベルは、個人のより広範なミッション、目的、または人生の意味に関連します。
前提
- 階層的
物理的なレベルから、抽象的なレベルへと階層構造になっています。 - 相互に影響し合う
それぞれのレベルは、相互に影響しあっています。 - 上位から下位レベルへ影響
上位概念が変わることにより、その下位レベルに影響を与えます。逆に下位レベルが変わることによって、上位レベルが変わることもあれば、変わらないこともあります。 - 上位レベルが下位レベルをコントロールする
例えば、信念によって行動が変わります。能力によって行動は変わります。 - 調整ができる
レベル感をスムーズに繋ぐように調整することができます。 - 状況により変わる
個人の置かれている環境や状況によって、異なる場合があります。 - 各レベルには特定の働きがある
各レベルを調整、発展させるためにはそれぞれ異なるルールや方法があります。
ニューロロジカルレベルの活用
- 自己理解を深める
自分の行動や、思考のメカニズムを知ることができます。 - 問題解決の効率化
どのレベルに課題があるかを特定することで、効果的に原因を明確にすることができます。原因が分かれば、そのレベルの調整や改善に取り組むことで問題解決をスムースにすることができます。 - パフォーマンスの向上
行動や能力発揮のために、自身の環境、信念・価値観、セルフイメージレベルを調整することでよりよい結果を発揮することができます。 - コミュニケーションの改善
相手のニューロロジカルレベルを理解することで、相手に合わせた行動、会話、環境を用意することができます。 - 人間関係の向上
自身と相手のニューロロジカルレベルを理解できるようになることで、お互いを尊重した人間関係構築がカンタンにできるようになります。
ニューロロジカルレベルの成り立ち
アメリカの著名な人類学者グレゴリーベイトソンは「学び、変容、コミュニケーションの処理システムには自然な階層構造がある」としそれを学習理論としてまとめました。それを元にロバート・ディルツによって導入されたモデルの概念です。
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