「誰の視点から見るか?」「どんな枠組みで捉えるか?」など、物事を多角的に捉える方法をまとめました。視野を広げたい、より柔軟に出来事を捉え直したいと思うときに使える物事の捉え方の種類まとめです。
視点の種類一覧
【1】〈知覚位置〉を変えてみてみる
【2】〈さまざまな視点〉に切り替えてみる
5 | リソースフルな状態 | ⇄ | 6 | アンリソースフルな状態 |
7 | アソシエイト状態 | ⇄ | 7 | ディソシエイト状態 |
9 | アップタイムの視点 | ⇄ | 10 | ダウンタイムの視点 |
11 | インタイムの視点 | ⇄ | 12 | スルータイムの視点 |
13 | 調和(一致)の視点 | ⇄ | 14 | 不調和(不一致)の視点 |
15 | エコロジカルな視点 | ⇄ | 16 | エゴの視点 |
17 | 内的エコロジカルの視点 | ⇄ | 18 | 外的エコロジカルの視点 |
19 | 意識的な視点 | ⇄ | 20 | 無意識の視点 |
21 | 目覚めている視点 | ⇄ | 22 | 自分の世界に入り込んでいる視点 |
23 | 言語に注目した視点 | ⇄ | 24 | 非言語(五感)に注目した視点 |
【3】〈使う五感〉を変えてみてみる
25 | 視覚優位な状態 |
26 | 聴覚優位な状態 |
27 | 身体感覚優位な状態 |
28 | 嗅覚優位な状態 |
29 | 味覚優位な状態 |
【4】〈焦点を当てる対象〉を変えてみてみる
30 | 環境 |
31 | 行動 |
32 | 能力 |
33 | 信念・価値観 |
34 | アイデンティティ |
【5】〈心理的枠組み〉を変えてみてみる
35 | アウトカムフレーム | ⇄ | 36 | 非難フレーム |
37 | エコロジーフレーム | ⇄ | 38 | 自己中心フレーム |
39 | あたかもフレーム | ⇄ | 40 | あきらめフレーム |
41 | バックトラックフレーム | ⇄ | 42 | 言い換えフレーム |
43 | 対照フレーム | ⇄ | 44 | 同じフレーム |
45 | フィードバックフレーム | ⇄ | 46 | 失敗フレーム |
47 | 合意フレーム | ⇄ | 48 | 争いフレーム |
49 | 関連性フレーム | ⇄ | 50 | 無関係フレーム |
51 | Good&Newフレーム | ⇄ | 52 | Bad&Negativeフレーム |
53 | 完了フレーム | ⇄ | 54 | 未完了フレーム |
【1】〈知覚位置〉を変えてみてみる(4種類)
「誰」の視点で出来事を捉えるか?その出来事を見る立場を変えて、捉え方の選択肢を増やすことができます。
【2】〈状態〉を変えてみてみる(2種類)
「どんな状態」で出来事を捉えるか?その出来事を見る「自分自身の状態」を変えて、捉え方の選択肢を増やすことができます。
(5) リソースフルな状態からみてみる
リソースフルな状態とは、身体的にも精神的にもパワフルで、心身ともに満ち溢れているように感じる状態のこと。(リソースフルとは「資源に溢れた」という意味です。)
(6) アンリソースフルな状態からみてみる
アンリソースフルな状態とは、リソースフルの反対で、心身ともに余裕がなく本来の能力を発揮でいないような状態のこと。
【2】〈体験の仕方〉を変えてみてみる
体験をするときに、自分の感覚と繋がりながら経験に没頭するか、それとも自分の感覚を切り離して経験するかによって物事の捉え方は異なります。
(7) アソシエイト状態からみる
アソシエイト状態とは、主観的に経験している状態のこと。自分自身の視点で主観的に体験に没入して経験しているため、感覚や感情を強く感じます。また体験を思い出す時も、解像度高くそれぞれの感覚を思い出すことができます。いまに夢中で没頭している状態のため、時間の経過も気になりません。
(8) ディソシエイト状態からみる
ディソシエイト状態とは、客観的に経験している状態のこと。自分が体験しているにもかかわらず「観察者の視点」で体験しているため、経験と感覚が切り離され感覚や感情を感じにくい状態です。体験を通しての感覚はあるかもしれませんがそれは「見ている体験についての感想」であって、それは「体験の中に入っている時に〈感じる〉もの」とは異なっている時のことを言います。体験を外側から観察しているので、時間の経過にも意識が向きやすくなります。
【2】〈意識の方向性〉を変えてみる
「何に意識が向いている状態」で出来事を捉えるか?その出来事を見る「意識の方向性」を変えて、捉え方の選択肢を増やすことができます。
(9) アップタイムな状態からみる
アップタイムな状態とは、外部の世界に意識が向いている状態のこと。具体的には外側で起こっている「出来事」に意識が向いています。目の前で起こっていることの音(言葉、声)、映像、物理的な触覚を感じることに意識が向かい集中している状態です。
逆に言うと、自分がどう考えているか、どう感じるか、気持ちや自身の内側の感覚には意識が向いていないため、それらを感じていない状態のこと。「外部に全集中」している状態です。
(10) ダウンタイムな状態からみる
ダウンタイムとは、内部の世界に意識が向いている状態のこと。具体的には「身体の感覚」「自分の考え」「自分の頭の中の声やイメージ」に集中しています。
その反面、外側で起こっている出来事に意識が向いていないため、誰かが言ったことが聞こえていなかったり、目の前にあるものを見ていない、感じない状態です。自分自身の心の中や、自分自身の現実(思考)に深く入り込む「内側に全集中」している状態です。
【2】〈タイムライン〉を変えてみてみる
「どのような時間感覚」で出来事を捉えるか?その出来事を見る「時間についての感覚」を変えて、捉え方の選択肢を増やすことができます。
(11) インタイムの視点からみる
〈今に生きている〉状態で体験すること。没入・主観。
インタイムな状態とは、「時間軸が自分の身体の中を通っている」かのように捉えている状態のこと。「今」への意識が強く、集中力が高い状態。逆にこの状態だと、時間を客観的に捉える意識が弱まるため、未来の概念や締切、納期などへの意識が薄まる傾向があります。
(12) スルータイムの視点からみる
〈客観的に眺めている〉状態で体験すること。客観。
スルータイムな状態とは、「時間を客観的に捉え、眺めている」状態のこと。時間軸を過去、現在、未来と順序よく並んでいるかのように客観的に把握することができる状態のため、時間意識が強く予定やスケジュールに正確な傾向があります。逆にこの状態だと、今への意識が弱く、没頭や集中するのが苦手な傾向が現れます。
【2】〈内的調和〉の度合いを変えてみる
(13) 調和(一致)の視点からみる
調和(一致)している状態とは、自分自身との信頼関係が取れている状態のこと。具体的には自身の信念・価値観・能力・行動が調和し、望むことに対して自信が持てている状態のこと。
(14) 不調和(不一致)の視点からみる
不調和(不一致)の状態とは、自分自身との信頼関係が取れていない状態のこと。具体的には自身の信念・価値観・能力・行動に不一致が生じていて、自分を信じられていない状態のこと。
【2】〈調和させる範囲〉を変えてみてみる
(15) エコロジカルの視点からみる
エコロジカルな状態とは、自分が引き起こす変化が自分自身、そして自分の周りの広い範囲において調和が取れている状態のこと。
(16) エゴの視点からみる
エゴの状態とは、自分だけの利益やメリットを考えている状態のこと。
【2】〈調和する対象〉を変えてみる
(17) 内的エコロジカルの視点からみる
内的にエコロジカルな状態とは、自分の内面が調和している状態のこと。具体的には自分自身のアイデンティティ、信念・価値観、能力、行動、環境が調和している状態のこと。
(18) 外的エコロジカルの視点からみる
外的にエコロジカルな状態とは、自分と外側の世界が調和している状態のこと。具体的には自分自身と、外側(環境や周りの人との関係性)の調和を指します。
【2】〈注意を向ける範囲〉を変えてみる
(19) 意識的な視点からみる
意識的な状態とは、考え、感覚、感情、情報、出来事などに注意が向いている状態のこと。
(20) 無意識的な視点からみる
無意識的な状態とは、考え、感覚、感情、情報、出来事などに何らかの刺激があるにも関わらずそれらに注意を払っておらず、気がついていない状態のこと。
【2】〈認知の状態〉を変えてみる
(21) 目覚めている視点からみる
目覚めている状態とは、2つの意味があります。
1つは眠りから覚めて「目が覚めている」状態のこと。もう1つは自分自身の観念や世界観に反応している状態から、周囲で実際に起こっている出来事にシンプルに反応できるように「目が醒めている」状態のこと。(メタ認知ができている状態)
(22) 自分の世界に入り込んでいる視点からみる
自分の世界に入り込んでいる状態とは、実際に周りで起こっている出来事ではなく、自分自身の観念に反応している状態のこと。一種の催眠状態にあると言えます。
【2】〈コミュニケーションの範囲〉を変えてみてみる
(23) 言語に注目した視点からみる
言語優位な状態とは、外からの刺激の中でも言語情報に意識が向いている状態のこと。この言語情報は、音として「聞いた」ことも内容に意識が向いていたり、絵や映像で「見た」こともその「文字情報」に意識が向いているときを指します。(言語優位な状態⇄非言語優位な状態)
(24) 非言語に注目した視点からみる
非言語優位な状態とは、言葉以外から情報を受け取ろうとする状態のこと。具体的には身振り、手振り、声のトーン、顔の表情など。(非言語優位な状態⇄言語優位な状態)
【3】〈使う五感〉を変えてみてみる(5種類)
(25) 視覚優位な状態で捉える
視覚優位な状態とは、五感のうちの視覚情報に意識が向いている状態のこと。(優先的に使う五感による状態の違い。)
(26) 聴覚優位な状態で捉える
聴覚優位な状態とは、五感のうちの聴覚情報に意識が向いている状態のこと。(優先的に使う五感による状態の違い。)
(27) 身体感覚優位な状態で捉える
身体感覚優位な状態とは、五感のうちの身体感覚情報に意識が向いている状態のこと。(優先的に使う五感による状態の違い。)
(28) 嗅覚優位な状態で捉える
嗅覚優位な状態とは、五感のうちの嗅覚情報に意識が向いている状態のこと。(優先的に使う五感による状態の違い。)
(29) 味覚優位な状態で捉える
味覚優位な状態とは、五感のうちの味覚情報に意識が向いている状態のこと。(優先的に使う五感による状態の違い。)
まとめ記事
【4】〈焦点を当てる対象〉を変えてみてみる(5種類)
「自分に関するどのレベルに意識が向いた状態」で出来事を捉えているか?その出来事を理解する際の「意識のレベル」を変えて、捉え方や選択肢を増やすことができます。
「行動としては不適切だったかもしれないけれど、その結果があったことで考え方が変わりその後より豊かになった。」という話を聞いたことがありませんか?私たちはあるレベルから見たら「失敗だった」と思うような経験も、別のレベルで考えると「あれがあったから今がある」と思えることがあります。
(30)環境に焦点を当てる
人が存在する環境や状況・人間関係に意識を向けてみる。
(31)行動に焦点を当てる
具体的な行動に意識を向けてみる。
(32)能力に焦点を当てる
スキルや能力に意識を向けてみる。
(33)信念・価値観に焦点を当てる
信念や価値観に意識を向けてみる。
(34)アイデンティティに焦点を当てる
自分自身についてどう認識しているかに意識を向けてみる。
まとめ記事
【5】〈心理的枠組み〉を変えてみてみる(20種類)
心理的枠組みのことをフレームと言います。どのようなフレームをかけて物事を見るか?によって捉え方の選択肢を増やすことができます。
1 | アウトカムフレーム | ⇄ | 2 | 非難フレーム |
3 | エコロジーフレーム | ⇄ | 4 | 自己中心フレーム |
5 | あたかもフレーム | ⇄ | 6 | あきらめフレーム |
7 | バックトラックフレーム | ⇄ | 8 | 言い換えフレーム |
9 | 対照フレーム | ⇄ | 10 | 同じフレーム |
11 | フィードバックフレーム | ⇄ | 12 | 失敗フレーム |
13 | 合意フレーム | ⇄ | 14 | 争いフレーム |
15 | 関連性フレーム | ⇄ | 16 | 無関係フレーム |
17 | Good&Newフレーム | ⇄ | 18 | Bad&Negativeフレーム |
19 | 完了フレーム | ⇄ | 20 | 未完了フレーム |
関連ワーク
- 知覚位置の調整
- リフレーミング
- エンプティチェア